ポケットモンスター~偽竜の司令官~   作:九戸政景

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第百話

「行くよ、ニンフィア!」

「フィア!」

 

 

 ボールから飛び出したニンフィアは鳴き声を上げると、首のリボンを風に靡かせた。

 

 

「フィア……」

「ニンフィア……たしかイーブイの進化系だったよね?」

「ソウダシ。ヤッツアルシンカケイノナカノヒトツデ、ニンフィアはフェアリータイプダシ」

「フェアリータイプ……それじゃあドラゴンタイプの技は通用しないんだね」

「ソウイウコトダシ。タダ、ホカノワザナラツウヨウスルシ。ソレラヲリヨウシテカツシ」

「うん!」

 

 

 シュリの言葉にユウが答えていると、ハルトは不敵な笑みを浮かべた。

 

 

「先攻は譲るよ。どこからでもかかってきなよ」

「ナラメニモノミセテヤルシ! ユウ、ヤルシ!」

「うん! まずは……ちょうはつ!」

「ショウチシタシ!」

 

 

 シュリは返事をしてからニンフィアへ向けてヒレを伸ばした。

 

 

「ヘイヘイ、カカッテクルシ。ビビリナノカシ?」

「フィア……!」

 

 

 シュリのちょうはつを受けたニンフィアは怒りを露にしながら全身の毛やリボンを逆立たせ、その様子を見たハルトは余裕ありげな様子で笑った。

 

 

「ちょうはつか……良い判断ではあるけど、そんな悠長な事してて良いのかな? ニンフィア、ムーンフォース!」

「フィア!」

 

 

 気合いのこもった声を上げると、ニンフィアは頭上にエネルギー弾を発生させ、それをシュリへ向けて放った。

 

 

「ムーンフォース……フェアリータイプノトクシュワザダシ。ユウ、コレヲウケタラサスガニヤバイシ。ココハゲイゲキスルシ!」

「うん! シュリ、りゅうのはどう!」

「リョウカイダシ!」

 

 

 返事をしてからシュリはりゅうのはどうを放ち、自分に向かってきていたムーンフォースを迎え撃った。そして、りゅうのはどうとムーンフォースはお互いに押し合っていたが、やがてムーンフォースはりゅうのはどうを押していき、そのまま打ち消しながらシュリを包み込んだ。

 

 

「ウワァーッ!」

「シュリー!」

 

 

 ユウの声が響く中、シュリの姿が見え始めると、シュリはボロボロになりながらもかろうじて立っていた。

 

 

「ハア、ハア……」

「シュリ、大丈夫!?」

「……カロウジテタエタシ。ケド、モウイチドコウゲキヲウケタラサスガニタオレルシ……」

 

 

 荒い息遣いでシュリが答える中、ハルトは落ち着いた様子で口を開いた。

 

 

「……正直驚いたよ。相殺されてダメージが低くなったとはいえ、流石にやり過ぎたと思ったからね」

「シュリは負けず嫌いだからね」

「コノテイド……タイシタコトナイシ……!」

「大したことあると思うけど……まあ良いや。これでもう一つの技も解禁出来るしね」

「もう一つの技?」

 

 

 ユウが警戒する中、ハルトは静かに頷いた。

 

 

「そう。この子の本気はまだ出てないからね」

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