ポケットモンスター~偽竜の司令官~   作:九戸政景

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第百十一話

「カゲー!」

「ゲータ!」

「サテ、ココカラガショウネンバダシ。ドラゴンタイプニテラスタルシタコトデりゅうのはどうハツヨクナッタケド、ムコウモホノオタイプニテラスタルシタカラホノオタイプノワザノイリョクガアガッテルシ。タイプアイショウハユウリダケド、ユダンシテルトスグニマケルシ。ユダンスルナシ、ユウ」

「うん! ホムラ、りゅうのはどう!」

「カゲ!」

 

 

 ホムラは口からりゅうのはどうを放つ。テラスタルによって強化されたりゅうのはどうがアチゲータを襲うべく勢いよく向かっていくと、それを見たアオイの頬に汗が一滴垂れた。

 

 

「すごい迫力だけど、私達だって……! アチゲータ、かえんほうしゃ!」

「ゲッタ!」

 

 

 向かってくるりゅうのはどうを見ながらアチゲータはかえんほうしゃで迎撃する。同じくテラスタルで強化されたかえんほうしゃはりゅうのはどうを軽々と飲み込むと、そのままホムラをも飲み込もうとした。

 

 

「マズイシ……テラスタルニヨルキョウカガソウゾウイジョウダシ」

「でも、まだ諦めたくない! ホムラ、その炎をそのまま受けて!」

「えっ!?」

 

 

 ユウの言葉にアオイが驚く中、ホムラは真っ向からかえんほうしゃを受け止めた。そして苦しそうな顔でかえんほうしゃを受け続けていたが、ホムラの尾の炎が勢いを増し始めると、ホムラとユウは揃って笑みを浮かべた。

 

 

「よし……今だ! ホムラ、だいもんじ!」

「カゲ!」

 

 

 ホムラは燃え盛る炎の中で大きく頷くと、口からだいもんじを吐き出した。吐き出されただいもんじはかえんほうしゃを押し出しながらアチゲータへと向かっていき、アチゲータは驚いた表情をしながらだいもんじを諸に受けた。

 

 

「ゲタ……!」

「アチゲータ!」

 

 

 アオイの声が響く中、アチゲータはその場に膝をついた。

 

 

「どうして……? ホムラの特性はサンパワーで、発動すらしていないのに……」

「ヒトカゲの図鑑説明だよ。ヒトカゲの尻尾の炎はヒトカゲの生命力の証で、本来ヒトカゲは暑いところを好む習性がある。それならわざと炎タイプの技を受けて、尻尾の炎にかえんほうしゃの炎を合わせたら、ホムラが元気になってくれるんじゃないかって!」

「ギジテキナもらいびッテワケダシ。カケガスギルシ、ムリヤリナサクセンデハアルケド、ソノカケニカッタノハユウダシ。ソレハスナオニスゴイシ」

「えへへ、ありがとう。よし行こう、りゅうのはどう!」

「カゲ!」

 

 

 ホムラはやる気に満ちた表情でりゅうのはどうを放った。そして避ける間もなく、アチゲータはりゅうのはどうに飲み込まれていった。

 

 

「ゲータ……!」

 

 

 りゅうのはどうを受けたアチゲータは声を上げた後、その場に倒れこんだ。そしてテラスタルが解除されて目を回し始めると、それを見たネモは頷いてからユウ達へ手を挙げた。

 

 

「アチゲータ、戦闘不能! ホムラの勝ち! よって勝者はユウ!」

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