「ニャロ」
「こ、これってまさか……」
「……ソノマサカダシ。アレハニャオハノシンカケイノニャローテダシ。シンカシタコトデカクジツニパワーアップシテルシ……」
「も、もしかしなくてもまずい状況だよね……?」
「グモンダシ……タダ、サスガニマダしんりょくノハツドウケンナイデハ──」
その時、ニャローテの体は緑色の光を放ち出し、シュリは頭を振った。
「……テイセイスルシ。しんりょくノハツドウケンナイダッタシ」
「だいぶダメージを与えていたんだね……でも、しんりょくが発動しているって事は、あともう少しって事だよね」
「ソウイウコトダシ。ケド、クロハモソレナリニダメージヲウケテルシ。ダカラ、イッカイノユダンガイノチトリニナルシ」
「そうだね……」
ユウとシュリが警戒する中、ネモは目を輝かせた。
「ニャローテに進化してくれた……! よっし……このままガンガン行くよ! ニャローテ、でんこうせっか!」
「ニャロ!」
ニャローテは頷いた後、目にも止まらぬ速さでクロハに突進した。
「オト……!」
「クロハ!」
「でんこうせっか……ダメージハソレホドジャナイケド、コノイチゲキガケッコウキイテルミタイダシ。ユウ、コウナッタラアイウチモカクゴスルシ」
「……そうだね。だったら、このまま攻めていこう! クロハ、がんせきふうじ!」
「シド!」
クロハの声と同時にニャローテの頭上に多くの岩石が現れると、ネモはニッと笑った。
「もっと素早さを下げようとしてるね。けど、そう簡単にはいかないよ! ニャローテ、まもる!」
「ニャオ!」
多くの岩石が落下した瞬間、ニャローテは緑色の障壁に囲まれ、ニャローテは障壁の中で胸を張った。
「ニャロ」
「まもるマデアルシ……ケド、まもるハレンゾクデツカウトシッパイシヤスクナルワザ。ナンドモダスダケノユウキハナカナカデテコナイハズダシ!」
「つまり、攻撃するなら今って事は?」
「ダシ。タダ、ヒトツダケケネンシテルコトガアルケド……オクビョウニナッテモシカタナイシ。ユウ、ココハカクゴヲキメテイクシ!」
「うん! クロハ、がんせきふう──」
「ニャローテ、ふいうち!」
ユウの指示に被せるような形でネモが指示を出すと、ニャローテはクロハの懐に飛び込み、鋭い一撃を与えた。
「オト……!」
「クロハ!」
「ふいうち……ヤッパリモッテタシ……!」
シュリが悔しそうな顔をする中、クロハはくぐもった声を出すと、仰向けで倒れていき、そのまま目を回した。
「オト……」
「クロハ、戦闘不能だね。これでユウ達もあと一匹だけど、ニャローテを止められる子はいるかな?」
「くっ……」
「コノテンカイハショウショウヨソウガイダッタシ。ケド、コウナッタラユウガジゼンニエランダモウイッタイヲシンジルシカナイシ」
「そうだね……よし、行こう!」
そう言いながらユウはモンスターボールを手にし、クロハを中へとしまった。そして、別のモンスターボールを手に取ると、そのスイッチを押した。
「行くよ……ガケガニ!」
「ンガニィ!」
モンスターボールから飛び出したガケガニは大きな声を上げながら二つのハサミを振り上げた。