翌朝、ハッコウシティの入り口に集まったユウ達は話をしていた。
「さて、それじゃあ手分けをして買い出しをするわけだが……あまり分かれても逆にやりづれぇ。だから、ここは二手に分かれるぞ。後は買い出しが終わった後なんだが……どこで待ち合わせっかな……」
「あ、それならあれ使えないかな?」
「あれ……?」
メロコが不思議そうに首を傾げる中でユウはスマホロトムを操作した。そしてグループキャスターを開くと、メロコは再び首を傾げた。
「なんだそれ? グループキャスター……?」
「はい。なんでもイッシュ地方にあるっていうライブキャスターを元にして作ったアプリみたいで、これを持っている人同士ならどこにいても顔を見ながらの通信が出来て、複数人でも連絡が出来るみたいです」
「へえ、それは便利だが……まったく聞いた事がねぇアプリだな」
「カシオペア……スター団の解散を目指している人が僕達のスマホロトムをいつの間にかハッキングしてインストールしてたんです。中々使う機会はなかったけど、せっかくだから使おうか」
「ダシ。ソシテチームワケダケド……ユウトネモトシュリ、ハルトトアオイトメロコノフタチームデイクシ。ユウ、ハルト、カマワナイシ?」
「それは良いけど、もしかして昨日の夜はそれを決めていたの?」
それに対してシュリは頷く。
「ソウダシ。チナミニフタチームヨウノメモハスデニネモトメロコガモッテルシ。ダカラスグニデモテワケヲシテイケルシ」
「うん、わかった。それじゃあ行こうか、ネモ」
「うん。でも、その前に……」
そう言いながらネモがユウの手を握ると、ユウは驚きながらネモを見上げた。
「ネ、ネモ……!?」
「ハッコウシティも人が多いからね。はぐれたりしないようにユウには捕まえてて欲しいかな」
「そ、そういう事なら……い、良いけど……」
ユウがどぎまぎしていると、それを見たシュリはニヤついた。
「ユウ、ネモノコトヲスゴクイシキシテルシ。マルデツキアイタテノカップルダシ」
「か、カップルって……! もう、シュリ……!」
「パットミハソンナカンジダシ。ユウ、セッカクダカラキョウイチニチダケハネモトカップルノツモリデイテミタラドウダシ? コレモヒトツノセイシュンダシ」
「ネ、ネモは良いの……?」
「……うん、良いよ。手を繋ぎ始めたのは私だし、これまで恋人のこの字すら無かったから良い経験になりそうだしね」
「そ、そっか……」
ユウが顔をほんのり赤くし、ネモが少し照れたように俯く中、それを見ていたハルトはアオイとメロコに小声で話しかけた。
「……もしかしてだけど、これも昨夜に考えてた事なの?」
「うん。シュリが言うには、ネモがユウ君の事を異性として好きみたいだから、今日のお買い物に乗じて二人の仲を進展させたいみたい」
「んで、ユウと生徒会長を同じチームにしたってわけだ。そうすれば、二人で話したり何か起きたりする機会も増えるからな」
「なるほどね」
ハルトが納得顔で頷く中、シュリはユウの頭の上から全員を見回した。
「ソレジャアソロソロシュッパツスルシ。ハルト、アオイ、メロコ、マタアトデダシ」
「うん、また後でね」
「三人ともまた後でね」
「買い出しの件、くれぐれもよろしくな」
そう言って三人が歩き始めた後、ネモはユウを見ながらはにかんだ様子で笑った。
「それじゃあ私達も行こうか」
「う、うん……」
「レッツゴーダシ!」
その言葉に頷いた後、ユウ達はゆっくり歩き始めた。