ポケットモンスター~偽竜の司令官~   作:九戸政景

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第百四十話

「や、やほー……み、みんなお揃いみたいで……」

「コイツは?」

「ボタンさんだよ。少し前まで留学してたみたいで、この前もスター団の下っ端に無理やり勧誘されてたんだ」

「そうか。すまなかったな、アンタ。どこの組かわからないが、迷惑をかけちまったみてぇで」

「い、いえ……」

「でも、ボタンさんはどうしてここに? ハッコウシティに何か用事でも?」

 

 

 ユウの問いかけにボタンは静かに首を横に振った。

 

 

「ううん、カシオペアから様子を見てくるように言われたんよ。ウチ、補給班ではあるけど、一応諜報役も兼ねてるから色々ぶらついてるんだ。そしたら、ほのお組のボスと生徒会長達が一緒にいるようだから見てきてくれってカシオペアが言ってて……」

「カシオペア……いったいどこから見てるんだろう?」

「さてな。んで、見た後はどうするつもりなんだ?」

「いや、それはわからんし。ただ、見てこいって言われただけだから」

「そうですか……」

 

 

 ユウが顎に当てながら考え込む中、シュリはボタンに話しかけた。

 

 

「ボタン、ヒトツキキタイコトガアルシ」

「聞きたい事?」

「ボタンカラミタスター団のインショウ、ナラビニカシオペアニツイテドウオモッテルカキキタイシ」

「シュリ、突然どうしたの?」

「スクナクトモ、シュリタチハカシオペアヲアヤシクオモッテルシ。ケド、ベツドウタイノボタンハドウオモッテルカワカラナイシ。ダカラキキタイシ」

「そういう事か……」

 

 

 ボタンは少し考えた後にゆっくり話し始めた。

 

 

「……まずカシオペアだけど、ウチも怪しく思ってる。いつの間にかスマホロトムをハッキングして知らないアプリまでインストールしてたし……」

「あ、ボタンさんもグループキャスター持ってるんだ。それなら後で連絡し合えるようにしようか」

「う、うん。それでスター団だけど、やっぱり怖い集団かなとは思う。無理に勧誘してくるし、あまり良い噂を聞かないし……」

「まあ仕方ねぇか……」

「でも、さっきの様子を見て少しだけ考えが変わった。スター団全員が怖かったり乱暴だったりするわけじゃなく、色々考えてるんだなと思ったから」

「アンタ……」

 

 

 メロコが驚く中、ボタンはイーブイのカバーがついたスマホロトムを取り出した。

 

 

「とりあえずグループキャスターで連絡し合えるようにしよ」

「あ、はい」

 

 

 そしてグループキャスターでの通信が終わると、ボタンはユウ達に背を向けた。

 

 

「とりあえずさっきの話はカシオペアにもしておく。解散云々はあれとしても、色々考えてる人はいるみたいだって」

「……わかった。頼んだぜ、ボタン」

「うん、それじゃ」

 

 

 そう言ってボタンが去っていくと同時に回復終了を告げる音が鳴り響いた。

 

 

「おっと、ナイスタイミングだね。それじゃあそろそろ次のバトりに行こうか」

「はい。ハルト君、頑張ろうね」

「うん、そうだね」

 

 

 アオイとハルトが頷き合い、ナンジャモとユウがそれぞれのポケモンを受け取った後、一行は次のジムバトルのためにハッコウシティのバトルコートへ向けて歩き始めた。

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