「はいっ! という事で、これからユウ達VSミミズズのバトルを始めるよ!」
洞窟の外でネモが嬉しそうに声を上げる。そしてペパーが見守る中、ユウは緊張した様子で立っていた。
「はあ……いきなりバトルする事になっちゃったなぁ……」
「ヤルコトニナッタイジョウ、シッカリガンバルシ。ミカヅチハヤルキマンマンダシ」
「ピッチュ! ピチュピチュピッチュ!」
「ヤルゾ! ゼッタイニカッテスパイスゲットダゼ! トイッテルシ」
「ほ、ほんとにやる気満々だね……でも、それな、僕も勝てるように頑張るよ。ミミズズ、君も準備は良い?」
ユウが問いかけると、ミミズズは腕を伸ばしながら大きく頷いた。
「ミズ!」
「ミミズズモヤルキマンマンダシ。ユウ、ユダンセズニイクシ」
「うん! 先攻はもらうよ! ミカヅチ、まずはあまごい!」
「ピッチュ!」
ミカヅチは大きく頷くと、爪先で立ちながら両手を大きく広げた。すると、晴れていた空はすぐに雲が広がり、大粒の雨が降り始めた。
「ピッチュ……!」
「よし! まずは雨を降らせられた!」
「テンカイトシテハワルクナイシ。ホムラガハレヲアツカウヨウニミカヅチハアメヲアツカウカラ、アメヲフラセルコトガデキタノハワルクナイシ」
「だね! よし、これなら……!」
「さて、それはどうだろうな」
突然、ペパーは腕を組みながら呟く。
「どういう事?」
「ペパー、ナニカシッテルシ?」
「見てればわかるぜ」
ペパーがそう言うと、ミミズズは何本もの腕を伸ばしだし、それを地面に叩きつけた。すると、辺りには突然風が吹き始め、その風は砂を巻き上げながら砂嵐に変化した。
「え!? す、すなあらし!?」
「ナルホド……ペパーガイッテタノハコウイウコトダシ。タダ、ミミズズハハガネタイプダカラ、すなあらしノダメージヲウケナイダケダシ。コッチガすなあらしノダメージヲドウニカシナガラタタカエバイイダケダシ!」
「それはたしかに……」
「サア、イクシ! メザスハスパイスダシ!」
「結局それなんだね……まあ、良いや。ミカヅチ、極力あまごいには頼らずに行くよ! なみのり!」
「ピッチュ!」
ミカヅチは大きく頷くと、静かに目を閉じた。すると、その足元から水が徐々に湧き出し、ミカヅチはその水に乗りながらミミズズへ向かって突進し始めた。
「ウム、イマノトコロテキカクナシジダシ。サア、コレニタイシテドウスルシ?」
「ミズ……ミズ、ミズミズ!」
「ダッタラ、コウスルマデダ、トイッテルシ」
シュリが通訳すると同時にミミズズは尾を銀色に光らせ、それを地面に叩きつけた。すると、砕かれた岩は舞い上がり、それが障壁となってなみのりから身を守った。
「ピチュ……!」
「カンガエタシ……ソシテすなあらしノセイデコッチダケガダメージヲウケルシ」
「やっぱりヌシだけあって強いね……」
「ウムダシ。ダケド、カテナイアイテデハナイシ。ドウニカスキヲツイテショウリスルシ! スベテハスパイスノタメニ! ダシ!」
「本当にスパイスの事ばっかりだなぁ……でも、勝ちたいのは僕も同じだよ。 だから頑張ろう、ミカヅチ!」
「ピッチュ!」
ミカヅチが大きく頷いた後、ユウ達はミミズズに立ち向かうために闘志を高めた。