ポケットモンスター~偽竜の司令官~   作:九戸政景

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第百五十一話

「ケロマツ……あれ、この子もちょっと色が違うし、手の甲にさいきょうの証がある……」

「マタさいきょうの証モチダシ。タダ、コノケロマツハゴハンチュウニキテナイカラクイシンボウデハナサソウダシ」

「他のみんなも別に食いしん坊っていうわけじゃ……まあそれは良いか。ケロマツは僕達の話を聞いていたようだけど、スター団の件に興味があったのかな?」

「どちらかと言えば、ユウに興味があったんじゃない? ほら、ミュウツーもユウは強者を惹き付けるって言ってたし、それで寄ってきたんだよ、きっと」

 

 

 ネモが微笑みながら言うと、それを聞いていたシュウメイは驚いた。

 

 

「なに、ミュウツー? ユー達、ミュウツーに会ったのか?」

「はい、ハッコウシティに行った時に出会ったんです。手持ちには加わってないですけど、コーチみたいな立ち位置で旅にはついてきてるんです」

「そうか……まあそれはさておくとして、ケロマツに好かれているのは羨ましいな。ケロマツの最終進化系はゲッコウガ、蛙の忍のポケモンであり、色違いは闇に溶ける黒色と聞くからな。忍の末裔としては欲しいポケモンの一匹だ」

「あー、たしかにゲッコウガは羨ましいかな。忍うんぬんは置いとくとしても、ゲッコウガは私の手持ちにもいない水タイプを持ってるからね」

「水タイプ……そういう事なら、ケロマツの意見を尊重してからにはなるけど、ネモがゲットにチャレンジする?」

「え? せっかくユウに引き寄せられて来たかもなのに良いの?」

 

 

 ネモが驚く中、ユウは微笑みながら頷く。

 

 

「うん。僕にはシュリがいるし、なんとなくだけどネモの方がケロマツをしっかり育ててくれると思うんだ。手持ちのバランス的にも水が入ればより良くなるしね」

「そう言ってくれるのは嬉しいけど……シュウメイ君も良いの? 忍の末裔なら忍者のポケモンは欲しいでしょ?」

「たしかにそうだ。だが、我はあくまでも毒タイプの使い手。本当に忍のポケモン達でパーティを作る時は、毒タイプを極めた時と決めている。よって、ユウ殿が言うようにネモ殿がケロマツと初めに交渉すると良い」

「……うん、わかった」

 

 

 ネモは柔らかな笑みを浮かべた後、ネルケの腕の中にいるケロマツにモンスターボールを向けた。

 

 

「ねえ、ケロマツ。君の事、私がゲットしても良いかな?」

「ケロ……」

「もちろん、嫌なら良いよ。でも、もしついてきてくれるなら、このボールに触れて欲しいな」

 

 

 ネモの言葉を聞いて一度ネモの顔を見上げると、ケロマツはゆっくりモンスターボールに触れた。そしてケロマツがモンスターボールの中に入ると、ネモはケロマツが入ったボールを愛おしそうに撫でた。

 

 

「ありがとう。そしてこれからよろしくね、ケロマツ」

「よかったね、ネモ」

「オソラク、ケロマツノトクセイハコレマデノケイコウテキニメズラシイホウノへんげんじざいダシ。コレニヨッテ、ネモガヨリヤッカイニナッタシ」

「ふふ、私だって簡単に負ける気は無いしね。ケロマツも加わった事だし、もっともーっとバトルをして強くなるよ」

 

 

 シュリの言葉にネモがクスリと笑いながら答えていたその時、そこに真剣な顔をしたシュウメイが近付いた。

 

 

「ネモ殿。喜んでいるところ悪いが、一つ頼んでも良いだろうか?」

「うん、良いけど……?」

 

 

 ネモが不思議がる中、シュウメイは静かに口を開いた。

 

 

「我にそのケロマツとバトルをさせてほしいのだ」

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