「よっし、先手必勝だ!ホシガリス、たいあたり!」
「ガリ!」
ペパーの指示に対して返事をしたホシガリスが走り出すと、それを見たユウは慌てふためき始めた。
「え、あ……ど、どうしよう……!?」
「ハア……ホムラ、マズハウケトメルシ」
「カゲ!」
シャリタツの冷静な指示でホムラがホシガリスのたいあたりを受け止めると、未だに冷静さを欠いているユウに対してシャリタツはため息をついてからヒレでユウの頭をはたいた。
「オチツクシ。アイテカラノコウゲキデイチイチアワアワシテタラナニモデキナイシ」
「ご、ごめん……」
「トリアエズホムラガツカエルワザヲオシエルシ」
「え、えっと……にほんばれときあいだま、後はだいもんじにりゅうのはどうだよ」
「……ハ!? ツ、ツヨスギルシ!?」
「え、そうなの?」
ユウがきょとんとする中、シャリタツは信じられないといった顔で更にユウの頭を叩き始めた。
「ナニイッテルシ! コノオバカダシ!」
「いてて……」
「ソンナワザモッテルナラ、アテチャエバモウカチミタイナモンダシ! ハヤクイエシ!」
「そ、そうなの……?」
「……コノヨウスダト、サンパワーモアマリリカイデキテナイシ。シカタナイシ。チョットミテルシ」
「う、うん……」
ユウが返事をした後、シャリタツはユウの頭の上で胸を張った。すると、その姿を見たペパーは不思義そうにしながら腕を組み始めた。
「お前達、それじゃあどっちがトレーナーかわからないぞ?」
「トレーナーハユウダケド、シジヤクガシャリナダケダシ。ホムラ、 マズハハラスシ!」
「は、はらす……あっ、にほんばれ!」
「カゲ!」
任せろと言うかのようしてホムラは返事をすると、両手を大きく広げた。その瞬間、降り注いでいた日差しが強くなりホムラは赤いオーラをまとい始めた。
「カゲカゲカゲー!」
「ホムラのやる気がすごい……」
「アカイオーラハサンパワーノコウカダシ。ツネニタイリョクヲショウヒスルケレド、トクシュコウゲキリョクヲアゲラレルンダシ。 ソノウエ、ホムラハホノオタイプノナカデモサイキョウクラスノワザガアルシ。ソレヲアテサエスレバカテルシ」
「最強クラス……あ、それなら! ホムラ、だいもんじ!」
「ア、コラダシ!」
「カゲ!」
ユウの指示に従ってホムラは力を体にこめると、口から高温の炎を吐き出した。その炎は大きな『大』の字に変化しながら飛んでいき、その光景にユウは嬉しそうな顔をした。
「よし、これな──」
「ンナワケナイシ! コノドアホーダシ!」
「え?」
ユウが驚く中、ペパーは落ちついた様子でホシガリスに指示を出す。
「ホシガリス、よけろ!」
「ガリス」
ペパーの指示に従ってホシガリスがだいもんじを避けると、 ユウは残念そうな表情を浮かべる。
「よ、よけられちゃった……」
「トーゼンダシ!」
「え?」
「アア、モウ! ソレハアトデセツメイスルシ。ダカラ、イマハシャリノシジニシタガッテモラウシ! イイシ!?」
「う、うん……」
イラついた様子のシャリタツの圧におされながらユウが返事をした後、シャリタツはバトルに勝つための手順を話し始めた。そして話が終わると、シャリタツはじとっとした目をユウに向けた。
「イマノ、ホントウニリカイデキタシ?」
「だ、大丈夫……けど、本当にそれで勝てるの?」
「ソレハユウシダイダシ。サテ、ソレジャアハジメテイクシ!」
シャリタツはやる気満々な様子で声を上げた。