数分後、テーブルの上には一つのサンドイッチが載せられた。
「これ、サンドイッチよね?」
「あら、ご馳走してくれるの?」
「そうだ。わたしが料理が上手くなりたかった理由、それはミモザ先生に改めて謝りたかったからだからな。もちろん、リップにも成長を見せたかったのもあるが……」
「ミモザ先生に?」
ネモが首を傾げる中、ミモザは納得顔で頷いた。
「前にキハダ先生にサンドイッチを作ってもらったんだけど、それ食べた時に体調を崩しちゃったのよ。その時も謝ってはくれたんだけど……まだ気にしてくれてたのね」
「キハダちゃん、そういうところあるものね」
「それで、ユウに助力を請うたんだが……やはり基本に立ち返るというのが一番だと言われて、この基本のサンドを作ったんだ。ミモザ先生、あの時は本当に申し訳なかった。お詫びの印として受け取ってくれ」
キハダが頭を下げながら言うと、ミモザはサンドイッチを見てから近くにあったナイフで三等分し、その内の二つをリップとキハダに渡した。
「はい、キハダ先生、リップさん」
「え?」
「あの子の指示ありだったとしても、ちゃんと自分の力で作ったものなんだからキハダ先生も食べないと」
「そうよ、キハダちゃん。基本の味、しっかりと噛み締めましょ?」
「二人とも……ああ、そうだな! それじゃあ……!」
『いただきます』
三人は声を揃えて言うと、同時にサンドイッチにかぶりついた。そして三人が美味しそうに食べていると、その様子を見ていたボタンは隣にいたペパーに話しかけた。
「一件落着……で良いん?」
「良いと思うぜ? みんな笑顔だしな」
「たしかにね。それにしても、流石はユウだね。ユウのサンドイッチは本当に色々な人を救うなぁ」
「そんな事……でも、うまくいってよかった」
「ソレハドウカンダシ。ウマクイクノハホントウニイイコトダシ」
「うむ。それにしても……また秘伝スパイスを手に入れていたとはな。このままいけば、残りの秘伝スパイスも手に入るんじゃないかな?」
サワロの言葉にユウは頷く。
「そのつもりです。でも、そのためには……」
「オージャの湖ノヌシ、シュリノパパタチトモタタカウコトニナルシ。ケド、シュリタチナラヤレルシ!」
「うん、そうだね。ペパー先輩、ボタンさん、僕達は中々ヌシとの戦闘やカチコミには参加出来てないけど、タイミングが合えばしっかりと参加するから改めてこれからもよろしく」
「おう、よろしくな!」
「……まあ、戦闘班としては頼りにしてるから」
「うん」
ユウは返事をした後、キハダ達に視線を向けた。そこには楽しそうに笑い合うキハダ達の姿があり、しばらくの間、キハダ達の談笑は続いていた。