昼過ぎ、ユウはネモ達と共に医務室に向かった。そして中に入ると、そこにはミモザとセイジの姿があり、セイジは椅子に座りながらパモの様子を心配そうに見ていた。
「セイジ先生、お疲れ様です」
「おー、オヌシ達! お疲れ様だよー!」
「パモの様子はどうですか?」
「パモさん、あれからすぐに目を覚まして少しご飯を食べたよ。バット、ちょっと気になるところをワシは発見してしまったね」
「気になるところ?」
ハルトが首を傾げると、セイジは心配そうな表情で頷いた。
「このパモさん、まったく鳴かないんだよ」
「ナカナイ……フム、オオヨソナキゴエヲアゲルトナンカフツゴウガアルンダシ」
「見つけた時にケガをしていたわけだから、たぶん野生のポケモンに襲われてここに迷い込んできてて、鳴き声を上げたら見つかると思ってるんじゃないかな?」
「シュリモソレダトオモウシ。タダ、コマッタコトニナキゴエヲアゲナイトシュリニハツウヤクガデキナイシ」
「あ、そうか……」
「言われてみればそうだね……」
ユウとアオイが顔を見合わせながら不安そうな表情を浮かべる中、ハルトとネモは頷きあってからモンスターボールを取り出した。
「だったら、僕のパーモットと」
「私のパモットの出番だね。ミモザ先生、出しても良いですか?」
「……良いよ。別にバトルするわけじゃないしね」
「ありがとうございます。よし……出てきて、パモット!」
「パーモット、出番だよ!」
その言葉と同時に二人はそれぞれのポケモンを出した。そして自分のトレーナーに抱えられたパモットとパーモットはベッドの上のパモを見つけると、頷きあってからお互いの手を繋ぎ合い、繋いでいない手をパモに差し出した。
「パモット!」
「パーモ」
「…………」
パモットとパーモットから差し出された手をパモはじっと見つめると、頬を擦ってからゆっくりとそれを握り、握られた手の中では電気が流れ始めた。
「ナルホドダシ。オナジデンキタイプノピカチュウハシッポヲクッツケテデンキヲナガスノガアイサツトイワレテルシ。ソレヲリヨウシテニクキュウニハツデンキカンノアルパモタチニアイサツヲサセテルンダシ」
「ピカチュウにそんな生態が……」
「そういえば、ウチのピカチュウちゃんが他のピカチュウと会った時に尻尾をくっつけてたけどそういう事だったんだな! ワンダフル、シュリ! よっ、ポケモン博士!」
「フタリハチャントシッテオクシ……マアソレハイイシ。トリアエズパモニアンシンシテモラウタメニモパモットタチニココハマカセルシ。ハナシハソコカラダシ」
その言葉にユウ達は頷いた後、パモ達の様子を静かに見守り始めた。