数分後、グラウンドでユウとハルトは向かい合って立っていた。その周囲にはネモやセイジの姿があったが、他にもバトルの話を聞き付けた生徒達の姿もあった。
「な、なんだか人の数が多くなってきたような……」
「そうだね。でも、ギャラリーが増えればそれだけバトルも盛り上がるわけだし、バトルも楽しんでいこう、ユウ」
「ハルトノイウトオリダシ。ソシテハルトニカッテ、ポケモントレーナーノユウ、ココニアリ! ッテトコロヲミセツケルンダシ!」
「そこまで出来るかはわからないけど……僕だって勝ちたいと思ってるから勝てるように努めるよ」
「ソノイキダシ! サアハジメルシ、ハルト!」
「うん。さあ行っておいで、パーモット!」
「頑張ってきて、ホムラ!」
二人がモンスターボールを投げると、中からはそれぞれパーモットとホムラが現れ、二匹はやる気満々な様子で鳴き声を上げた。
「パーモ!」
「グルォーッ!」
「今回は邪魔されないだろうから最初から飛ばしていこう! ホムラ、にほんばれ!」
「グルォッ!」
ホムラが両手を広げ、それと同時に日差しが強くなると、ハルトは空を見上げた。
「早速にほんばれか……けど、行動を制限すれば問題はない! パーモット、でんじは!」
「パモ!」
パーモットは両手を広げると、その中で放電をし始めた。そして、パーモットが両手の肉球をホムラに向けると、放電していた電気はホムラへと向かっていった。
「でんじは……アイテヲマヒジョウタイニスルトイウダケノシンプルナワザダケド、シンプルダカラコソツヨイワザダシ。デモ、ウチケセバドウッテコトナイシ! ホムラ、だいもんじダシ!」
「グルォ!」
ホムラが大の字に炎を吐き出し、それがでんじはと衝突すると、押し負けたでんじはは打ち消され、だいもんじが勢いをつけながらパーモットへと迫った。
「やっぱり火力は段違いか。でも、これならどう? パーモット、かみなりパンチ!」
「パモ!」
パーモットは拳に雷を纏うと、向かってきただいもんじを殴りつけた。すると、かみなりパンチのパワーに負けただいもんじはそのままかき消え、ユウは悔しそうに唇を噛んだ。
「くっ、やっぱりレベルが違う……!」
「……イヤ、イマノハソレダケジャナイキガスルシ」
「え、どういう事?」
「ソウダシ? ハルト。ハルトノパーモットハナニカヒミツガアルンダシ?」
「……流石はシュリ。そうだよ、僕のパーモットは普通のパーモットじゃない」
そこで言葉を一度切り、パーモットを手で指し示した後、ハルトは得意気な様子で口を開いた。
「僕のパーモットはてつのこぶしの特性持ちだからね」