生徒達の歓声が上がる中でユウとハルトがそれぞれのポケモンをボールにしまうと、ネモ達はユウ達に近づいた。
「二人ともお疲れ様。ユウ達は残念だったね」
「うん……でも、ホムラにとってはこれが初めての負けではあるからお互いに良い経験にはなったよ」
「タシカニソウダシ。マケノクヤシサハツライケド、ソレヲバネニシテガンバレバイインダシ。ユウ、ホムラヲフクメテミンナノイクセイホウシンニツイテノチノチミナオシスルシ」
「そうだね。ホムラだって悔しいだろうし、僕達も頑張っていかないと」
「ダシ」
ユウとシュリが頷き合っていると、セイジは感激した様子でユウ達に話しかけた。
「とってもワンダフルだったよ! ワシ、感動しちゃったし、パモさんもさっきのバトルをジッとウォッチ! 少なくとも嫌がってる素振りナッシングだったよ!」
「それじゃあバトルする事に恐怖心は無さそうですね。それならシュリの計画は進めやすそうかも」
「自衛のためのバトル特訓だっけ? でも、バトルをするのと観るのじゃやっぱり違うんじゃない?」
「ソレハソウダシ。ケド、スクナクトモバトルニキョウミヲモッテルナラスコシハダイジョウブノハズダシ。ダカラ、ワザヲツカッテミタリモギバトルヲシタリシテミタリスレバシゼントバトルニハナレテクシ。モンダイハシャベラナイコトダシ」
「それはたしかに……セイジ先生としてはどうですか?」
ユウからの問いかけにセイジはニコニコしながら答えた。
「元々あまり喋らない子かもしれないし、ゆっくり経過観察してみるよ! ワシは言語学のティーチャーだけど、ミブリムテブリムボディーランゲージだって大事なコミュニケーションだもん! しっかりお世話しまくりで大切にしてみせるよ!」
「ソレナライイシ。セイジハスコシソリコミハイッテテスジモンミタイダケド、ケッシテワルイヤツジャナイシ。アンシンスルシ」
「もう、シュリってば──」
「……パモ」
「え?」
突然の出来事に全員の視線がパモに集中する。
「今、パモさん喋った?」
「ワカッタ、トヒトコトダケイッタシ。コレナラテイキテキナカウンセリングモヒツヨウナイカモダシ」
「……あははっ、そうだね! でも、パモットとパーモットがいたら、モア安心出来るかもだから、気軽に会いに来てよ! ワシも大歓迎だからね!」
「わかりました。それじゃあ僕達はこれで……」
その時、グラウンド中にスピーカー越しのクラベルの声が響き渡った。
「生徒会長のネモさん、おりましたら校長室までお越しください」
「え、私?」
「みたいだけど……僕もついてくよ。ハルト君とアオイちゃんはどうする?」
「僕も行こうかな」
「せっかくだから私も!」
「オッケー! それじゃあセイジ先生、私達は行きますね」
「うん! あ、でも用事が終わったらまた会いに来て欲しいから、忘れずにワシのところまで来てくれよな!」
それに頷いた後、ユウ達は校長室へと向かった。そして校長室に着き、ノックをしてから中に入ると、そこにはクラベルの他に紫色のジャケットに朱色のパンツといった格好の女性と白を基調とした制服を着た少年と少女の姿があった。
「おや、ユウさん達もいらしてましたか。それはちょうど良かったです」
「校長先生、そちらの皆さんは?」
「今度ある林間学校相手のブルーベリー学園の教員のブライアさん、そして生徒であるクロスさんとライラさんです」
クラベルから紹介を受けたブライア達は静かに頭を下げた。