十数分後、ユウ達は再びグラウンドのバトルコートに来ていた。そしてその周囲には、話を聞き付けた生徒達の姿もあり、ユウとアオイの二人と向かい合って立つクロスとライラは落ち着かない様子で周りを見回した。
「俺、自分のバトルでこんなにギャラリーがいるのは初めてだ……」
「私もです……あ、あのシュリさん。いつもここはこんなにギャラリーが多いんですか?」
「ソンナワケナイシ。トリアエズ、フタリハユウトアオイニカツコトダケヲカンガエルシ。マズハシュリガシジヲダスケド、ソノアトハフタリニヤッテモラウカラカクゴスルシ」
「わ、わかった……」
クロスが緊張する中、それを見ていたユウも同じ様に緊張していた。
「シュリが相手側……今までシュリと一緒に頑張ってきたから不思議な感じだし、シュリからの試練みたいで緊張するよ」
「やっぱりそうだよね。でも、ユウ君がどれだけ成長したかを見る機会でもあるし、良いところを見せたらシュリも褒めてくれるんじゃないかな?」
「シュリの事だからだいぶ上から目線になるだろうけどね。シュリ達は準備は良い?」
「モンダイナイシ。サッサトカカッテクルシ!」
そのシュリの言葉と同時に四人はモンスターボールを取り出して投げ上げた。
「行ってきて、ミカヅチ!」
「頼んだよ、マリル!」
「やるぞ、ヨーギラス!」
「お願いします、ロコン!」
四人が繰り出したポケモン達は揃って鳴き声を上げた。
「ホウ、ミカヅチトマリルダシ。ミカヅチハあまごいヤかみなりガツカエルカラアメノエイキョウヲオオキクウケルマリルトハアイショウガイイシ。オマケニイワタイプノヨーギラスジャアメノアイダハフリダシ。トナレバ……ワカルシ?」
「こっちが有利な天気に変えるって事か?」
「ソウイウコトダシ。タダ、ヨーギラスガトクイナすなあらしニシテシマウトコンドハロコンガダメージヲウケルシ。ソシテ、ミカヅチハミカタニモアイテゼンタイニモダメージヲアタエラレルなみのりガアルカラユダンシテルトスグニマケルシ」
「それなら……天気をゆきに変えて、オーロラベールを使うのはどうでしょうか?」
「イイカンガエダシ。ダケド、ソノアトノヨーギラスノウゴキヲカンガエテナイカラサンカクダシ。トイウコトデマズハ……ロコン、こなゆき! ヨーギラスハいわなだれダシ!」
「コーン!」
「ヨーギ!」
シュリの指示に従ってロコンとヨーギラスがそれぞれ技を繰り出すと、ユウとアオイは警戒した様子で指示を出した。
「ミカヅチ、なみのりで押し流して!」
「マリルはミカヅチの後ろに隠れてなみのりを避けて!」
「ピッカ!」
「リール!」
二匹が揃って返事をし、マリルが後ろに跳ぶと、ミカヅチはなみのりを使ってこなゆきといわなだれを押し流していった。
「ヘエ、フタリトモナカナカカンガエルシ。ケド、ネライハホカニアルカラモンダイナイシ。サアヤルシ、フタリトモ! ココカラシュリタチノチカラヲミセツケルシ!」
「お、おう!」
「は、はい!」
クロスとライラが返事をする中、シュリは不敵な笑みを浮かべた。