職員室に入り、ユウ達がセイジに近づくと、セイジはユウ達の姿を見て嬉しそうに笑った。
「ユウ達、来てくれて嬉しいよ!」
「約束しましたから。それで、何か用事でしたか?」
「イエス! みんなに紹介したい子がいるんだわな! ところで、そっちの二人はどちら様かな?」
「ブルーベリー学園から留学をしに来たクロス君とライラさんです。僕達もついさっき知ったんですけどね」
「オウ! オヌシ達がそうだったんだね! 校長から話だけはティーチされていたよ!」
「ソウダッタンダシ。ソレナラハナシガハヤイシ。クロス、ライラ、ココニイルノガゲンゴガクノセイジダシ」
シュリが紹介すると、クロスとライラは緊張した様子で口を開いた。
「ク、クロスっす……」
「ライラです……」
「あははっ! そんなに緊張する必要はナッシングね! リラックス、リラックスだよ!」
「う、うっす……」
「まあすぐには難しいよね。それでセイジ先生、紹介したいのって?」
「この子だよ。出ておいで、ニャース!」
セイジが取り出したモンスターボールからはニャースが現れた。しかし、その姿はパルデア地方で見られるような姿ではなく、
「ニャア?」
「このポケモンは……ニャース?」
「この子はガラル地方の個体、リージョンフォームのニャースだよ!」
「リージョンフォーム……私のロコンと同じですね」
「言われてみれば……でも、どうしてガラルのニャースを?」
「昔、ワイフと一緒にガラルを旅行した時に捕まえたんだよ」
セイジが白い歯をキラリと光らせながら笑うと、左手の薬指の指環も照明を反射して輝いた。
「そういえば奥さんがいるんでしたね」
「イエス! さて、この子なんだけど……ユウ達で育ててあげて欲しいんだよ!」
「僕達で……それならネモとハルト君のどちらかが適任じゃないかな?」
「僕達が?」
「ソノイケンニサンセイダシ。モトモト、パモノコトヲドウニカデキタノハパモットトパーモットノオカゲダカラ、ソノトレーナーデアルフタリノドチラカガイイトオモウシ」
「それなら僕は辞退しようかな。僕はもう手持ちは足りてるし、何より……」
その時、モンスターボールの一つが開き、中から現れたマスカーニャがしなだれかかる。
「カーニャ」
「ウチのマスカーニャ、結構嫉妬深いから中々新しいポケモンは仲間にしづらいんだよね」
「ナルホドダシ。ソレジャアネモガナカマニスルシ?」
「そう出来るなら嬉しいけど……クロスとライラは良いの? 欲しいなら全然譲るよ?」
「いや、俺達はその件には関わってないから良いや」
「私も大丈夫です」
「わかった。それじゃあ……これからよろしくね、ニャース」
「ウニャア」
一鳴きした後、ニャースはモンスターボールに戻され、ネモはニャースが入ったボールを受け取った。
「セイジ先生、ありがとうございます。大切に育てますね!」
「うん! ニャースとのアドベンチャー、ベリベリ楽しんで!」
「はい! よーし、それじゃあ早速特訓を──」
「おや、何か騒がしいと思ったら、貴様達だったか」
「え? あ、レホール先生」
ユウ達が向いた先には、眼鏡をかけた褐色肌の女性が立っていた。