「はあ……最終的にまさかあんな形で負けるなんてな……」
バトル終了後、学校へ向かう道の途中でペパーは呟いた。それを聞いたユウが苦笑いを浮かべる中、アオイは微笑みながらユウに話しかけた。
「でも、観ていてすっごく楽しいバトルだったよ。ユウ君もシャリタツには頭をぺシぺシされてたけど、ちゃんと指示は出せてたし」
「うん、ちゃんと戦えていたと思う。ネモもそう思うよね?」
ハルトの問いかけにネモは目を輝かせながら頷いてからユウに視線を向けた。
「あのバトル……たしかにすーっごくよかったよね! まだバトル慣れしてないとはいえ、トレーナーとポケモンが協力しながらバトルを組み立て、最終的にしっかりと勝利を収める。私、あの後すぐにでもユウ達と
「あはは、 ちょっとズルみたいな事してたんだけどね」
「ですが、その場の状況を利用するというのは、戦略として無しではありませんよ。因みに、その前に二度ほど砂煙を立ち込めさせていたのは何故ですか?」
クラベルからの質問にシャリタツは淡々と答える。
「アイテノデカタヲミルタメダシ。シカイガワルイナカデモカマワズウゴイテキタラ、アノコウオンノスナノウエデモウゴイテクルカノウセイガアッタカラ、ヨウスヲミタカッタンダシ。
タダ、サンパワーノコウカモカンガエナイトイケナカッタカラホシガリスガウゴケナクテタスカッタシ」
「たしかに……」
「チナミニ、だいもんじトきあいだまハキョウリョクナブン、アテヅラインダシ。ソノウエ、カクトウタイプノきあいだまハ、ホノオタイプガニガテナイワタイプノジャクテンヲツケルカラ、デキルナラキリフダニシタイシ」
「あー……たしかに私も同じ意見かも。そのポケモンのタイプとは違って、かつ相手のポケモンの弱点を突けそうな技があったら、バレないように立ち回りたくなるから」
「ダシ」
シャリタツとネモが頷き合う中、それを見ていたハルトとアオイは苦笑いを浮かべた。
「バトル好きとバトルに詳しいポケモンが一緒になると本当に高等な話になっていくんだね」
「みたいだね。ただ、挟まれてるユウ君はまだついていけてないような……」
「なんとなくはわかったけど、二人みたいになれる自信はないよ。バトルは本当に苦手だし……」
「おっ、お前もバトル苦手か。実は俺もなんだ。料理の事なら手を貸せるんだが……」
「あ、料理なら僕も好きだよ。今はサンドイッチ作りにハマッてるんだ」
「おお、良いじゃねえか! へへっ、こうやって話せる相手がいるのってなんだか良いな!」
ペパーが嬉しそうに言っていると、その様子を見ていたネモが不思義そうに首を傾げた。
「なんかさっきとは全然違うね。もしかしてバトルして少しスッキリした?」
「それはあるかもな。ただ、イライラしてたのは、ミライドンとコライドンだけのせいじゃねえんだ」
「......ご両親の件もある、という事ですか……」
「ご両親……クラベル先生、ペパー先輩のご両親は どういった方なんですか?」
その問いかけにペパーの表情は曇り、クラベルはペパーを気遣うような視線を向けてから答えた。
「ペパーさんのご両親の名前はオーリムとフトゥー。 研究員時代からの私の友人であり、著名なポケモン博士です」