セルクルタウンを出発したユウ達は道中で遭遇したトレーナー達とバトルをしながらカラフシティに向けて歩いていた。
「はあ……さっきのも良いバトルだったなぁ。こうやってのびのびバトルが出来ると、やっぱり気持ちがスッとしますね。カエデさん」
「うふふ、そうですね。ウチの子達も楽しいバトルが出来て嬉しそうです」
「あ、それじゃあカラフシティに着いたら思いっきりバトルしませんか? 前に本気でバトルをしたのも私がチャンピオンクラスになってすぐにあった視察バトル以来ですし」
「シサツバトル……ダシ?」
「うん。トップが本来はやるべき事で、ジムリーダー達の実力を計るためのバトルなんだよ」
「トップって……たしかオモダカさんだよね?」
ユウの言葉にネモは頷く。
「そう。全部のジムを廻って本気のジムリーダーと戦えるっていう私にとって最高の時間だったよ」
「たしかにあの時のネモさんは目がとても輝いていましたからね。私ももっとバトルがしたいですし、カラフシティでのバトルの件は喜んでお受けしますよ」
「やった! あ、せっかくだからユウとライラさんも一緒にどう? ライラさんが私と組んで、ユウがカエデさんと組んで四人でバトルするの。どう?」
「ネモさんとのタッグ……私は良いですよ」
「僕も大丈夫だよ」
「シュリモモンダイナイシ。ネモ、カクゴスルシ」
「それはこっちのセリフだよ! あー、楽しみだなぁ」
ネモが楽しみな様子で鼻唄を歌い始めると、それを見ながら苦笑いを浮かべていたユウにライラは話しかけた。
「ネモさんは本当にバトルがお好きなんですね」
「うん。バトルとなったらあんな風に目を輝かせるし、バトルをしている時も本当に楽しそうなんだ」
「バトルノタメナラホカノチホウデモフツウニイッチャイソウダシ」
「なるほど……因みに、ネモさんが本当に他の地方に行くと仰ったら、ユウさんはどうしますか? やはりついていくんですか?」
「僕? 僕かぁ……場所によっては考えちゃうけど、基本的にはついていこうかな。ネモって体力が無いところがあるし、やっぱり頑張ってもらうために食生活も気にしてあげなきゃだし」
「そう……ですか……」
ユウの回答を聞いたライラの表情が曇り、その様子に疑問を抱いたユウが話しかけようとしたその時だった。
「うおぉーっ!」
突然、遠くから野太い男性の声が聞こえ、ユウとライラはビクリと身体を震わせた。
「な、なに……?」
「ふふ、すぐにわかりますよ。ほら」
そう言うと、カエデはある方向を指差した。すると、その方向からは一人の男性が走ってきていた。