ユウがやる気に満ちた視線をミジュマルに向けると、ミジュマルは警戒した様子でホタチを構えた。
「ミジュ……!」
「コッチガナニカシソウダトカンガエテケイカイシテルシ。ソレデ、ナニヲスルキナンダシ?みきりヲツカワセルタメノサクデモアルンダシ?」
「正直、一か八かだけどね。でも、これしか方法はないし、まずはやってみるよ」
「ワカッタシ。サアヤルシ、ユウ!」
「うん! リーフ、ブレイブバード!」
「ホロ!」
リーフは大きく頷くと、空へと舞い上がった。そして一度宙返りをして勢いを増してからミジュマルに向かっていくと、ミジュマルは深く息を吐いてから静かに目を閉じた。
「みきりガキタシ。ココカラドウスルキダシ?」
「……まだだよ。もう少し、もう少し近づいてから……」
ユウが緊張した面持ちで言い、ブレイブバードをするリーフとミジュマルの距離が近づいてミジュマルが攻撃をみきりで避けようとしたその時だった。
「……今だ! リーフ、そのままリーフブレード!」
「ダシ!?」
「ミジュ……!?」
「ホロ……!」
シュリとミジュマルが驚きの声を上げる中、リーフは翼を緑色に輝かせると、みきりを発動して軽く身を翻したミジュマルにリーフブレードを命中させた。
「ミジューッ!」
「ヒットダシ! トイウカ……ムリヤリスギダシ!? ナニヲタベタラソンナヤリカタヲオモイツクシ!?」
「何をって……みんなと同じものだよ。ミジュマルもみきりの後は続けざまにつばめがえしをしてきたからね。だったら、こっちも技をほぼ同時に使えば良いんじゃないかと思ったんだ」
「……トキドキ、ユウノカンガエガトッピョウシモナクテコンワクスルシ。デモ、コンカイハソレガコウヲソウシタシ。ヨクヤッタカラホメテヤルシ」
「うん、ありがとう。さて、ミジュマルは……」
ユウが視線を向けると、ミジュマルは目を回しながら倒れており、それを見たユウは静かに頷いた。
「ミジュマル、戦闘不能だね」
「ミタイダシ。マア、つるぎのまいデコウゲキリョクヲカクダンニアゲタウエニブレイブバードノイキオイヲクワエタリーフブレードヲクラッタラソレハモウオナカイッパイマチガイナシダシ」
「そんな料理みたいに……とりあえずミジュマルのところに行かないと」
「ダシ。イクシ、リーフ」
「ホロ」
ユウとシュリ、そしてリーフが近づいていくと、ミジュマルはホタチを手にしながら悔しそうな顔をした。
「ミジュ……!」
「……やっぱり負けるって悔しいよね、ミジュマル。僕も最近までそうだったよ。色々な人に負けっぱなしだったし、強くならないとって焦ってばかりだった」
「ミジュ……」
「ミジュマル、僕と一緒に強くなろう。シュリも言っていたけど、君の冷静さと戦況の見極め方は本当にスゴいと思うし、君が来てくれたらもっと賑やかになって楽しくなると思うんだ」
そう言いながらユウが手を差し出すと、ミジュマルはそれをジッと見つめてからニコリと笑い、ホタチを持っている手とは逆の手でユウの手を握った。
「ミジュ!」
「ワカッタ! トイッテルシ!」
「ミジュマル……うん、ありがとう。そして、これからよろしくね」
「ミッジュ!」
ミジュマルはホタチを持ったままで自分の胸をポンと叩いた。そしてとても嬉しそうな笑みをユウへと向けた。