カラフシティの中を歩く中、ユウがここまでの経緯を話すと、ハルトは苦笑いを浮かべた。
「なるほど、そういう事だったんだね」
「シンのテレポートなら納得だね」
「いやいや! そもそも伝説のポケモンのミュウがいる時点でおかしいって!」
「あはは……まあそうだよね。シンに気に入ってもらえたのは結構不思議ではあるけど、嬉しいし本当にありがたいよ。ありがとうね、シン」
「ミュ!」
シンが敬礼をしながら答えていると、ライラは周りを見回し始めた。
「それにしても……ここは本当に綺麗な街ですね。水も豊かで穏やかな雰囲気で……なんだか住みたくなってしまいますね」
「そうだろうそうだろう! このカラフシティは砂漠の近くにあるから、旅人達にとってのオアシスみたいな所で、街の住民達は水タイプを多く連れているのも特徴なんだい。まあ、子供達にはオイラがよさそうな水タイプのポケモンを見繕ってプレゼントしたりもしてるんだけどな」
「なるほど……そういえば、ハルト君とアオイちゃんはジムテストはどうしたの? ハイダイさんがいなかったからやっぱり受けられてない?」
「ううん。本当はジムの受付の人からハイダイさんに忘れ物のお財布を届けたらジムテストの代わりにしても良いって言われたんだけど、その後にハイダイさんから競りで勝ってくる事がジムテストだって言われて、二人揃って初挑戦してみたけど何とか勝ってくる事が出来たんだ。余ったお金はお小遣いとして貰ったしね。ユウ君は?」
「僕はまだ。一応、落とした財布を見つけたお礼でジムテストをクリアした事にしようかとは言われたんだけど、ジムテストはジムテストでしっかりと受けたいと思ってそれをハイダイさんに伝えたんだ。そしたら、ハイダイさん特製のジムテストを用意するって言われたんだけど……ハイダイさん、僕のジムテストは何ですか?」
「わっはっは! そこまで気になるなら今発表しようか! ユウ、お前さんのジムテスト、それは──」
ハイダイが話そうとしたその時、ユウ達の傍に大きな影が舞い降りた。
「ユウ」
「あ、ミュウツー」
「ミ、ミュウツー!?」
「わっはっは、これは驚いたんだい! まさか生きている間にミュウとミュウツーの両方を見られるとはな!」
「カントー地方でも珍しいですしね……って、ミュウツーが何かを掴んでる……?」
虚空を掴むミュウツーの手にユウが注目していると、そこにはゆっくりと何かが姿を現し始めた。
「え……!?」
「ナ、ナンカデテキタシ……!?」
ユウ達が驚く中、ソレは姿を完全に現した。
「メソ……」
現れた何かはユウ達を見ると、ピンクのトサカや青い体を縮こまらせながら静かに震え始めた。