ウネルミナモと歩く事数分、街の外に出ると、ウネルミナモは大きな洞窟の前で足を止めた。
「クルォ」
「ここに僕達を連れてきたかったの?」
「ドウヤラソウミタイダシ。ミュウツー、ナニカカンジナイカダシ?」
「……気配を二つ感じるな。一つは少々弱まっているが、もう一つはそうでもない。しかし、片方からは少々悪意のような物を感じる。ユウ、シュリ、気を付けておけ」
「う、うん……」
「トリアエズイクシ。ウネルミナモガツレテキタリユウヲハヤクシリニイカナイトイケナイキガスルシ」
その言葉にユウ達は頷き、そのまま中へと進んでいった。暗い洞窟の中をゆっくりと進み、辺りに気を付けていたその時、前方に人影が見えると、ユウは顔を強張らせた。そしてそのまま近づいていくと、人影はユウ達の方へゆっくり顔を向けた。
「……君達は? 何やら珍しいポケモンを連れているようだが……」
「貴方こそ誰ですか? それに、そのポケモンは……」
ユウは目の前にいる白衣姿の男性に対して警戒した様子を見せた後、その後ろにいるポケモンに視線を向けた。そこには踞っている緑色のポケモンがおり、機械のようなその身体は傷ついていた。
「グルル……!」
「このポケモンか……私も何者かはわからないよ。イッシュ地方にいるというビリジオンに姿は似ているがね」
「ビリジオン……」
「ソノポケモンモフシギダケド、イチバンノギモンハヤッパリオマエダシ。ソノポケモントカンケイガナイナラドウシテココニイルンダシ」
「私はヌンク。このパルデア地方に生息しているポケモン達について研究している者だ。君達は……」
ヌンクを見ながらユウは警戒を解かずに答えた。
「……僕はユウ、課外授業中のグリーンアップルアカデミーの生徒です」
「グリーンアップルアカデミー……ああ、クラベル君が校長を任されたという学校か」
「校長先生をご存じなんですか?」
「昔、研究員仲間として親交があって、今でもたまに連絡を取り合う関係なんだよ。さて、私はそろそろ行くとしよう。ここには何か珍しいポケモンがいないかと思って立ち寄っただけだからね。それじゃあ」
ヌンクはユウ達の横を通り抜けていき、ユウはその姿を見ながら小さく呟いた。
「校長先生の知り合いみたいだけど……なんだか油断出来ない感じの人だったな」
「ドウカンダシ。デモイマハソノポケモンノテアテガユウセンダシ」
「そうだね」
ユウは頷くと、リュックからきずぐすりを取り出し、ビリジオンに似たポケモンに威嚇されながらも手当てを始めた。