「パートナーポケモンか……アオイちゃんはどうする? なんだったら僕は選ばなくてもいいけど……」
「え、どうして?」
アオイが首を傾げる中、ユウは微笑みながら答えた。
「選びたくないわけじゃないけど、僕にはもうホムラ達がいるし、これ以上一度に増えても管理しきれなくて可哀想な目に遭わせちゃいそうで......」
「なるほど……わかりました。それではユウさんはまた後程という事にしますが、ハルトさんはどうしますか? 貴方も異例とはいえ、 グリーンアップルアカデミーの生徒として迎え入れるので、 入学者としてこの三匹から一匹を選ぶ権利はありますが……」
クラベルの言葉に対してハルトは微笑みながら首を横に振る。
「僕も辞退します。ありがたいご提案ですが、僕もこの子達の最終進化系を含めた六体の手持ちポケモンがいますし、アオイちゃんの選択肢を狭めたくはないですから」
「ハルト君……」
「わかりました。ですがそうなると、二匹が選ばれない事になりますので……」
そう言いながらクラベルはネモに視線を向ける。
「ネモさん、今一度育ててみる気はありませんか?」
「え?」
「ネモさんにもとても頼りになるポケモンはいますが、初心に帰って一から育てるのもまた一つの学びになると思いますよ」
「学び……」
呟きながらネモはニャオハ達を見る。そして自分を見る三匹に対して微笑みながら頷いた。
「うん、キミ達と一緒にまた歩んでみるよ。入学の時、私も貰わずに来たわけだしね」
「おや、そうだったのですか?」
「その時は他に育てたい子がいたので。でも、今回はこの子達と一緒に……って、私とアオイが選ばなかった子はどうするんですか?」
「その時は私が育てますよ。なので、安心してください」
「わかりました。それでアオイ、どの子にするか決めた?」
「私は……」
そう言いながら、アオイはホゲータを抱き上げた。
私はこの子にしようかな。最初に見た時からこの子だなと思ったんだ」
「ホゲワ」
「お、ホゲータだね。それじゃあ私は……よし、ニャオハにしよっと」
「ニャウン」
「では、クワッスさん。私と一緒に行きましょうか」
「ワップス」
三人がそれぞれポケモンと笑い合う中、シャリタツは頭の上からユウに話しかけた。
「ユウ、ホントウニヨカッタンダシ?」
「うん。あれは本当の事だし、今はみんなと仲良くなりたいからね」
「ソ、ソウダシ……マアナカヨクシテヤラナイコトモナイシ。カンシャスルシ」
「うん、ありがとね」
ユウが返事をしていると、三人はそれぞれのポケモンをボールにしまい、クラベルはユウ達を見回しながら口を開いた。
「では、そろそろ参りましょうか。あともう少しでテーブルシティですしね」
その言葉にユウ達は頷いた後、学校があるテーブルシティへ向けて再び歩き始めた。そしてプラトタウンを出て坂道を登り続けること数分、ユウ達の目の前には大きな門が現れた。
「も、門……?」
「オオキイモンダシ。クラベル、コノサキガテーブルシティダシ?」
「その通りです。では、開けますよ」
クラベルの言葉にユウ達は頷き、クラベルはゆっくりと門を開けた。そして門の向こうに広がるテーブルシティの光景にユウ達が驚く中、ネモは楽しそうに笑いながら口を開いた。
「みんな、ようこそ。グリーンアップルアカデミーのあるテーブルシティへ」