第二百九話
翌日、荷物を持ったユウ達はキタカミの里へ行くために飛行機に乗っていた。
「キタカミの里かぁ……昨日軽く調べた感じだと田園風景が広がるのどかな場所みたいだけど、どんなポケモンがいるんだろ」
「パルデアでは見ないようなポケモンがいるだろうしね。あぁ……楽しみだなぁ……!」
「ネモ、たぶん誰よりも林間学校を楽しみにしてたからね。ただ、ペパーやカシオペアには少し申し訳ない事をしたかな」
「スパイス探しもスター団の事も放置になってるわけだしね。一応、昨日の内にペパーには連絡はして、どこから聞き付けたかわからないカシオペアから了承されたけど、特にペパーはマフィティフの事で焦ってるわけだし、パルデアに戻ったら急いで合流したいね」
「その時は俺も全力で手伝うぜ。そのペパーって奴とは会った事ないけど、ハルト達から話は聞いたし、ポケモンのために頑張ってると聞いたら放っておけねぇよ」
「そうですね。ですが、今はせっかくの林間学校を楽しみましょう。助太刀する私達まで焦ってしまっては冷静な判断が出来なくなりますし」
「そうだね。シュリもそう思……」
ユウは頭の上を見ながら言ったが、そこにシュリがいない事に気づくと、表情を暗くしながら俯いた。
「シュリ……」
「いつも頭の上にいたからね。そうなるのも仕方ないよ」
「それだけ身近になっていたわけだしね。バトルの時は頭を叩いたりしながらアドバイスしつつ自分でも指示は出すし、ポケモンとの通訳もしてくれたしね。最初のポケモンはホムラだろうけど、パートナーポケモンと言えるのはシュリなんじゃない?」
「うん……叩かれるのは痛いけど、やっぱりいないと静かすぎてなんだか不思議な感じがするし、シュリが一番料理を美味しそうに食べてくれるからいないとやっぱり寂しいかな」
「そっか……それじゃあ早くシュリと仲直りしないとね。私達だってシュリがユウと一緒にいないと物足りないから」
「うん、そうだね」
ユウは答えた後、飛行機が着くまでの間、ネモ達との会話を楽しんだ。そして着陸後にバスに乗り換えて進んでいった後、ユウ達はバス停で降り、辺りを見回した。
「ここがキタカミの里……空気が澄んでて気持ちが良いなぁ」
「老後に住みたくなるような感じだよね。ブライア先生、私達が行くスイリョクタウンはどこにあるんですか?」
「この田園風景を歩いていった先だよ。そこに公民館があって、この林間学校中はそこに泊まる予定だ」
「なるほど、それじゃあ……」
「ブライア先生!」
その声を聞いてユウ達はそちらに顔を向けた。すると、そこにはブルーベリー学園の制服を着た二人の人物の姿があった。