「ん……お、スグリじゃん!」
「それにゼイユさんも……もしかして迎えに来て下さったんですか?」
「ええ。同じブルーベリー学園の仲間であり、スグのクラスメートのあんた達がいるからね」
「……管理人さんから迎えに行ってこいって言われただけのくせに」
「うっさいわね!言わなくて良いのよ、そんな事!」
ゼイユの声にスグリが体を震わせていると、それを見たブライアはやれやれといった様子で首を横に振った。
「君達姉弟と来たら……この二人がゼイユとスグリ、今回の林間学校に参加する生徒達だよ」
「は、初めまして……」
「よろしくされてあげる。さて……早速だけど、あんた達、あたしと勝負しなさい」
「勝負!? えっ、良いの!?」
「ネモ、落ち着いて。でも、なんで勝負なんて……」
ユウの問いかけに対してゼイユはふんと鼻を鳴らす。
「あんた達、アカデミーの生徒の中でも強い方なんでしょ? ブライア先生から聞いたわ」
「ああ、そういえば話したね。ここにいる四人はまだ一年生なんだが、こちらのネモさんはチャンピオンクラスという地位についているし、こちらのハルト君はそれに匹敵する程の強さを持っている。そしてユウ君とアオイさんもジムリーダーを四人倒す程の強さを持っている。他所の学校の事ではあるが、今後が本当に楽しみだよ」
「ぶ、ブライア先生がそこまで言うなんて……」
「だから、その実力を見せてもらいたいのよ。貴方達もポケモントレーナーならバトルを申し込まれてやらないという選択はしないわよね?」
ゼイユがニヤリと笑う中、ユウは表情を暗くし、ネモ達はそんなユウに対して心配そうな視線を向ける。
「ユウ……」
「あら、一人だけそうじゃないみたいね。もしかして怖じ気づいたのかしら」
「ユウは今はバトルが出来ないの。正確にはバトルをしないと自分から決めた感じだけど……」
「へえ、そう。まあなんだか弱そうだし、別にあんたじゃなくて良いわ。バトルが出来ないっていうならお呼びじゃないし、バトルしない理由だって大した事じゃないんでしょうし」
ゼイユの言葉にアオイがムッとする中、ハルトが前に進み出た。
「僕がやるよ。友達であり、ライバルでもあるユウに対してそんな態度を取られて黙ってるわけにはいかないから」
「そう。まあどの程度の強さか見せてもらいましょうか。ルールはお互いに一匹ずつのシングルバトル、どちらかが先に戦闘不能になった時点で試合終了。それで良いかしら」
「良いよ。もし僕が勝ったらユウに謝ってもらう。ユウにだって非があった事ではあるけど、ユウは色々辛い中でバトルをしないと決めたんだ。何も知らない貴女にそんな事を言われる筋合いはない!」
「だったら、私が勝ったらあんたは林間学校の間、あたしの世話係よ」
ゼイユが余裕そうに言い、ハルトが怒りの炎を燃やす中、二人の手からモンスターボールが放たれた。