翌朝、ユウ達は公民館の前に集まっていた。そして、ユウ達はこれから何が始まるのかといった顔をしており、その傍らには一匹ずつポケモンがいた。
「皆さん、おはようございます。昨夜はよく眠れましたか?」
「はい。と言っても、中々眠れなくて少し外の風を浴びたりもしてましたけど」
「その時にゾロア達に出会って仲間にしたんだっけ。昨日までいなかったポケモンを朝ごはんの時に出しててビックリしたよ」
「ハルト君、真顔で言ってたもんね。夜の山中に入るのは流石に危ないよって。まあ夜にポケモンがこっちに降りてくるとは思わないし、そうなるとポケモンを探しに行ったと思うのは仕方ないよね」
「まあ実際、夜の山は危険だから行くのは止めときなさい。ポケモンに襲われるのもそうだけど、足を踏み外したら本当に命の危険があるから」
「わかりました。ところで、これから何をするんですか? 自分が持っているポケモンの中から一匹を選んで出してくれと言われたので出しましたけど……」
隣に浮いているシンを見ながらユウが聞くと、管理人はニコニコ笑いながら答えた。
「皆さんにはこれからポケモンや他の生徒さんと協力してこのキタカミの昔話が書かれた看板を探し、そこで写真を撮ってきてもらいます。いわば、キタカミの歴史を探検するオリエンテーリングですな」
「そしてその中で幾つかの課題が用意されているらしく、それにはポケモンとの協力が必要不可欠なんだそうだよ。それで、君達にはポケモンを一匹出してもらったんだ。このオリエンテーリングを楽しむ相棒となるポケモンをね」
「それは良いのですが……そうなると課題の内容いかんでは持っているポケモンによって誰かが有利になったり不利になったりしませんか?」
「たしかにな……俺はヨーギラスでライラはロコンを出したけど、空飛ぶポケモンが必要になったりしたらその時点でキツくならないっすか?」
「そこは君達の閃き次第だよ。それに、相棒ポケモンは一匹だけれど、オリエンテーリング中に捕まえたポケモンはサブポケモンとして参加させて良いようだからそれもうまく活用してくれ。では、早速ペアを組んでくれ。二校の交流という目的もあるから、別の学校同士でね」
それを聞いてクロスがハルトの隣に行き、ライラがアオイの隣に行くと、ネモは苦笑いを浮かべた。
「あはは……まあミライドンとコライドンを出してるハルトとアオイは人気になるよね。ねえゼイユ、よかったら私と組まない? 私のケロマツは良い仕事するよ」
「別に良いわよ。ウチのチャデスの事も含めてあんたとはもう少し話がしたかったから。という事でスグ、あんたはユウと一緒よ。よかったわね」
「え? よかったって?」
「う……ゆ、ユウとはなんだか一番仲良くなれそうだったから、この林間学校の中で機会があったら一緒に行動したいなと思ってたんだべ……」
「ハルトの強さはスゴいと思ってたようだけど、それでもあんたとはもう少し仲良くしたかったみたいよ」
「そうだったんだ。そう言ってもらえて嬉しいよ。オリエンテーリング、一緒に頑張ろうね!」
「う、うん……!」
スグリが嬉しそうに答え、傍らのオオタチが鳴き声を上げると、管理人は満足そうに頷いた。
「無事にペアが決まりましたな。では、オリエンテーリング……スタートです!」
それに対してユウ達は頷き、各ペアはそれぞれの方法で出発した。