キタカミセンターを出発してから数十分後、公民館が見えてくると同時にユウは安心した様子を見せた。
「はあ、着いた。スグリ君達の案内があったからそこは心配してなかったけど、ネモが疲れきる前に到着出来て良かったよ」
「え? もしかしてネモさんって体が弱かったりするのか?」
「あはは……ちょっと体力がないだけだよ。でも、ユウ達と一緒に旅をしている内に体力はついてきたと思うし、今日だってこうして看板巡りが出来たからね。正直、自分でもビックリだよ」
「オイシイゴハンモタベテシッカリトシタウンドウモシテルカラシンシントモニケンコウテキニナッテイクシ。ネモノカゾクテキニモヨロコバシイコトダシ」
シュリの言葉に対してネモは笑みを浮かべながら頷く。
「うん、定期的にスマホロトムで話してるけど、ユウ達の存在はお母様達にとっても嬉しいみたいで、機会があったらみんなにも会ってみたいって言ってたよ。お父様は特にユウに会いたいって言ってたけど」
「え、そうなの? な、なんだか怖いような……ネモ、どんな風に紹介したの?」
「そんなの決まってるよ。一緒に旅をしている男の子で、大切な人だよ」
ネモが幸せそうに笑うと、ユウは顔を赤くした。
「ネ、ネモ!?」
「ネモテキニタイハナイシ、ショウジキニコタエテルシ。ケド、ムスメヲモツオヤトシテハシンパイデ、コレマデソウイウハナシヲマッタクシテコナカッタニモカカワラズ、ソウイウアイテガデキタトナレバムシハデキナイシ」
「それはそうでしょうね。スグ、あんたも異性と仲良くなって、その子があんたの事を特別な感じに紹介したらこんな感じになるだろうから良い機会だと思って学んでおきなさい。あんただって可能性はあるんだから」
「え? そ、それは流石に無いべ……おれは本当に目立たないし、気にかけてくれる人だって少ないんだから可能性なんて……」
「その中にいるかもしれないでしょ? 例えば……そう、ネリネとか」
「ネリネ? ダレダシ?」
シュリの問いかけにゼイユは答える。
「ブルベリーグの四天王の一人で鋼タイプを主に扱ってる子よ。ブルーベリー学園の生徒会長もしていてあたしの友達でもある面白い女。あの子、エンペルトを持ってたし、さっきゲットしたポッチャマの育成について聞いたら良いんじゃない?」
「ネリネさんか……たしかに参考になりそうだから聞いてみようかな」
「それが良いかもね。あ、それで思い出したんだけど……ネモ、良かったらスグリ君とバトルをしてもらえない?」
「え、良いの!? もちろん喜んでさせてもらうけどどうして?」
「チャンピオンクラスのネモとバトルをしながらスグリ君の現在の実力を測ってもらって、その上で色々アドバイスをしてほしいんだ」
「そういう事ね。だったら、今からバトルしよ!」
「い、今から!?」
スグリが驚く中、ネモは大きく頷く。
「私はシュリ、スグリ君は手持ちの内の一匹を出してどちらかが倒れたらそこで終わりのバトル。ねっ、簡単でしょ?」
「あら、良いじゃない。スグ、情けないところを見せるんじゃないわよ!」
「ねーちゃんまで……はあ、仕方ないべ。ネモさん、よろしくお願いします」
「こちらこそよろしくね。さあ、早速戦ろうよ!」
ユウがシュリを渡す中でスグリは自信なさげにため息をつき、二人が少し距離を話した後にスグリはモンスターボールを投げ上げた。