ポケットモンスター~偽竜の司令官~   作:九戸政景

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第二百四十一話

「もう一人の偽竜の司令官……」

「わ、わやカッコいい……!」

「フーン、マア偽竜のヌシモコンビデヌシヲヤッテルカラ、ベツニコンビデモモンダイナイシ。ケド、ソノイミョウヲセオエルホドノサポートガユウニデキルシ?」

「君のトレーナーとしてそのやり方はずっと見てきたし、僕だってスグリ君の友達だ。たとえ難しい事だとしても友達のためなら頑張れるよ」

「……ホントニユウハソウイウトコアルシ。ダッタラヨウシャナクイクシ! ネモ、ヤッタルシ!」

 

 

 シュリの言葉にネモは嬉しそうな笑みを浮かべる。

 

 

「うん! 間接的にではあるけど、念願のユウとのバトルだからね! 全力でいかせてもらうよ! シュリ、りゅうのはどう!」

「リョウカイダシ!」

 

 

 シュリがりゅうのはどうを放つと、ユウは落ち着いた様子でスグリに話しかけた。

 

 

「スグリ君、まずは体勢を立て直そう。とりあえず回避して、相手の出方を見ていこう」

「う、うん……! ヤンヤンマ、上に飛んで躱せ!」

「ヤンマ!」

 

 

 ヤンヤンマがりゅうのはどうを躱すと、ユウは再びスグリに話しかけた。

 

 

「シュリの攻撃技はこれで出尽くしたよ。ただ、相性が悪い上に素早さを下げてくるこごえるかぜはやっぱり脅威だ。だから、こごえるかぜをどうにかしながら素早さをかそくで上げて、それで翻弄しながら細かくダメージを与えていきたいところだね」

「他の技は考えなくて良いのか? それに、残ってる技も気になるし……」

「不安だろうけどそれは大丈夫。ヤンヤンマの特性がかそくだとわかった以上はそれを使ってこないし、そんな事をしているくらいなら攻撃技で攻めたいと思っているはずだからね。それに、シュリ達から見て効果が抜群な技はこごえるかぜだけで、さっきから使う回数が多いのは素早さを下げる効果も使いながらダメージを与えたいからだと思う。それなら、ここからも他の技、特にりゅうのはどうはあくまでもサブで、メインはこごえるかぜ、とどめにハイドロポンプって考えてると思うよ」

「つまり、残ってる技はふくがんの特性だったら対策になるような技なのか……とりあえずわかった。ヤンヤンマ、けっぱるぞ! エアスラッシュ!」

「ヤンマ!」

 

 

 ヤンヤンマが再びエアスラッシュを放つと、ネモは楽しそうな笑みを浮かべた。

 

 

「技にキレが出てきたね……! シュリ、ハイドロポンプで押し流して!」

「ワカッタシ!」

 

 

 シュリがハイドロポンプを撃ち出し、その威力でエアスラッシュを次々に打ち消していく中、ユウは焦る事無くスグリに声をかけた。

 

 

「ハイドロポンプの威力は高いけど、使った後は少しだけ隙が出来るんだ。だから、ここは回避してその隙をついていこう」

「んだな! ヤンヤンマ、ハイドロポンプの横を通り抜けて至近距離でむしのさざめきだ!」

「ヤン!」

 

 

 ヤンヤンマはかそくで上昇した素早さを活かしてハイドロポンプを避けながら瞬時に距離を詰めると、シュリの目の前でむしのさざめきを放った。

 

 

「グウゥッ……!」

「シュリ! 大丈夫!?」

「ダイジョウブダケド……シュリヤネモノヤリカタヲシリツクシテルユウガホンキニナルトヤッパリヤッカイダシ……!」

「だね。でも……ふふっ」

「ネモ、ナニワラッテルシ?」

 

 

 シュリの問いかけにネモは軽く目元を拭って小さく鼻を啜ってから答えた。

 

 

「……嬉しいんだ。ユウがあんなに楽しそうにバトルに関わってる姿がまた見られたから」

「……キモチハワカルシ。ダカラ、シュリタチモゼンリョクデコタエルシ! 偽竜の司令官トチャンピオンクラスノコンビノツヨサミセツケルシ!」

「合点承知! さあ、もっともーっと楽しもう!」

 

 

 ネモが満面の笑みを浮かべながら言った後、シュリとネモはユウとスグリのコンビに正面から向き合った。

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