りんご飴などを食べたり祭りの賑やかな雰囲気を楽しんだりする事数十分、ネモ達と楽しそうに話をしていたユウは何かを思い出したように声をあげた。
「あ、そういえば……シンは今頃どうしてるかな?」
「たしかに……」
「シンはたしかテレポートでどこかに行ってるんだっけ。シュリと同じで食べる事が好きだからこういうお祭りは好きだろうに」
「だね。あ、もしかしたらどこかでこっそり見てるんじゃない? イタズラっ子のようなところがあるし、私達の様子を見ながらどこかでちょっかいをかけられるところを探してるかも」
「そうですね。ですが、折角のお祭りですから一緒に楽しみたいですよね」
『お、嬉しい事言ってくれるじゃーん?』
シンが突然出現すると、ユウ達は揃って驚いた。
「わっ……もう、シン。ビックリさせないでよ」
『えっへへ、ビックリする方が悪いんだよー。それでなんだけどさ、ユウ達にはちょっとご足労願いたいんだ。という事で、ちょっと来てきてー』
「来てほしいところって……まあ僕は良いけど、みんなはどう?」
ネモ達は揃って頷くと、シンは嬉しそうにその場で一回転をした。
『よっしゃ! それじゃあレッツゴー!』
「う、うん。それで、どこに行けば良いの?」
『建物の裏の辺りに山に向かって伸びるなっがーい階段があるんだ。そこに待ってる子がいるから、そこまでゴーゴー!』
「待ってる子……シンの友達とか?」
『ボクの友達でありユウ達の友達でもあるよ。ちょっと寂しがり屋だからハルト達も仲良しになったげてよ』
シンの言葉にハルトやアオイが頷く中、ユウやスグリは顔を見合わせる。
「それじゃあ待ってるのって……」
「鬼さまだべな。祭りもこっそり観に行くって言ってたし……」
「まあハルト達なら大丈夫だね。たとえ昔話の鬼が待っているとわかっても騒ぎはしないだろうし」
「そうね。さて、それじゃあ案内してもらおうかしら」
『あいよ! それじゃあ団体様ご一行、ごあんなーい!』
シンの後に続いてユウ達は歩き続ける。数分後、建物の裏まで来ると、そこにはミュウツーとオーガポンの姿があり、スグリとゼイユは驚いた。
「み、ミュウツー……!?」
「ほ、ほんとにいたの!?」
「……来たか。ユウ、数日ぶりだな」
「うん。カラフシティでの一件以来だな」
「ユウガバトルヲシナクナッタカラキョウミヲナクシタカトオモッタシ」
「フン、ユウの周りにお前達がいる以上、ユウはポケモンバトルから逃れる事は出来ん。さいきょうの証持ちやヌシ、そして潜在的に能力の高い者達は今後もユウの前に現れるだろうからな」
ミュウツーが落ち着いた様子で言う中、シンはミュウツーに話しかけた。
『ミュウツー、桃達の件はどうする? きっと後々面倒な事になるよ?』
「それもまた試練だ。その程度も解決出来なければ今後も問題解決など出来ん」
『だよねー。じゃあユウ達にお任せかなー』
「ねえ、何の話? 試練とかって聞こえたけど、また何かやってみろって言うの?」
「その通りだ。ユウ、そしてその友垣達よ」
ユウ達が緊張する中、ミュウツーは静かに口を開いた。
「このキタカミの地に再び現れる者達の撃退、それが今回お前達に課す試練だ」