ポケットモンスター~偽竜の司令官~   作:九戸政景

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第二百六十五話

 オーガポンを連れてユウ達が走る中、シュリはユウの頭の上でヒレを組んだ。

 

 

「サテ、シュリタチハイイネイヌノトウバツヲタントウスルケド、イマノトコロドクタイプヲモッテイルコトシカジョウホウガナイシ。ドクタイプハエスパータイプトジメンタイプノワザデダイダメージヲアタエラレルケド、イイネイヌガアクタイプヲモッテイタラソノカギリジャナイシ」

「エスパータイプの技が効かなくなっちゃうからね。ただ、地面タイプならアカツキに力を貸してもらえるし、まだやりやすいかもしれないね」

「タシカニソウダケド、イイネイヌハケッコウナムキムキマッチョワンナカンジダッタシ、ドクロッグノヨウニドクタイプトカクトウタイプノフタツヲモッテイルカノウセイハアルシ。スグリ、ゼイユ、ナニカホカニジョウホウハナイカシ?」

 

 

 シュリの問いかけに対してスグリとゼイユは顔を見合わせた後に頷いた。

 

 

「たしかイイネイヌは結構な豪腕でマシマシラは頭脳明晰、キチキギスは美貌に優れていると聞いた事があるべ。それで、イイネイヌやマシマシラを崇めると、対人関係が良好になったり運気が上がったりするって言われてるみたいだ」

「だから、シュリの予想は合ってると思うわ。けど、あの見た目で格闘タイプじゃなかったら本当にサギだしキレてやるわ!」

「あはは……怒られてもイイネイヌは困るんじゃ──」

『坊っちゃん、どこですか! 返事をしてくだせぇ!』

「……え?」

 

 

 ユウが立ち止まると、ネモは不思議そうな様子で話しかけた。

 

 

「ユウ、どうしたの?」

「……今、知らない声が聞こえたんだ。と言っても、シンのテレパシーみたいに頭の中に響くような感じだったけど……」

「フム……ソレハオソラクシンガイッテイタポケモンノキモチヲカンジトレルノウリョクッテヤツダシ。ソレクライツヨイキモチダッテコトダケド……ドンナキモチガキコエタンダシ?」

「……坊っちゃんって人を呼んでた。だから、聞こえたのはイイネイヌの気持ちだと思うけど、なんだかスゴく焦ってたり泣きそうだったりしてたかもしれない。それくらい必死になって探してるんだね」

「シンが言ってた事、そして桃っぽい物を探していた事から考えるにそれがイイネイヌが探してる坊っちゃんなんだろうけど、それもポケモンなのかな?」

「わからないけど、まずはイイネイヌを──」

「イタシ! コウミンカンノマエニタッテルシ!」

 

 

 シュリがヒレで示した先にはイイネイヌの姿があり、イイネイヌはユウ達の姿を見つけると、険しい表情で鳴き声を上げた。

 

 

 

「ヌンダ! ヌンダヌンダフル!」

「カンゼンニテキタイシンヲモッテルシ。マアコッチモタタカウキマンマンダッタカラコウツゴウダシ。ミンナ、コイツヲタオシテヒットラエルシ!」

「うん!」

「昔話のポケモンのお手並み、拝見させてもらうよ!」

「鬼さまのために頑張るべ!」

「見せてあげるわ、あたし達の力!」

 

 

「臨戦態勢になったイイネイヌを見ながらユウ達はモンスターボールを取り出すと、揃ってスイッチを押してからボールを投げた。」

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