「はあ… 大変な一日だった」
夜、寮の部屋でユウがため息をついていると、 それを聞いていたハルトは苦笑いを浮かべた。
「ユウは本当に話すのが苦手みたいだしね。教室での自己紹介の時もすごく緊張してたし、今日は本当に疲れたんじゃない?」
「それはね……バトルも二回やった上に新しい出会いまで多かったから、すごく疲れたよ」
「でも、楽しかったんじゃない? ユウ、僕から見てても楽しそうだったし」
「楽しい……まあ、そうかもね」
ベッドに腰かけながらユウが答えていると、勉強机の上にいたシャリタツがユウ達に話しかけた。
「タノシイノハイイケド、ユウニハモウスコシバトルニツイテマナンデモラワナイトイケナイシ。ニカイノバトルデユウノチシキブソクガハンメイシタワケダシ」
「う、はーい……そういえば、シルシュルーの厄介な特性って何だったの?」
「かるわざダシ。かるわざはドウグヲモッテナイトハヤクナルトクセイダシ。タダ、ハヤサテキニチガッタミタイダシ」
「そんな特性もあるんだね……」
「ポケモンの種類も多いけど、特性も多いからね。あ、そういえば、シャリタツとデルビルのニックネームって決まったの?」
「あ、そうだった。うーん、どうしようかな……」
ユウが頭を悩ませる中、シャリタツはヒレをパンパンと打ち鳴らした。
「ウラワカキオトメニピッタリナノヲショモウスルシ」
「あ、女の子だったんだね」
「ソウダシ。チナミニ、デルビルモメスダシ」
「そっか、 それじゃあその辺りも踏まえないといけないね……」
シャリタツからの情報を元にしてユウが考え始める。そして数分後、ユウは表情を明るくした。
「うん、これが良いかも!」
「キマッタシ?」
「うん! まずはデルビルも出さないと。出てきて、デルビル」
モンスターボールを取り出し、スイッチを軽く押すと、中からはデルビルが姿を現した。
「ビル」
「デルビル、キミのニックネームも決まったから聞いてもらっても 良いかな?」
「デルビ」
「イイッテイッテルシ」
「ありがとう。それじゃあ話すけど……シャリタツがシュリ、デルビルがクロエにしようと思うんだ」
ユウがニックネームを口にすると、二匹はそれぞれ顔を見合わせ、その中でハルトはユウに話しかけた。
「良いと思うけど、どうしてそのニックネームにしたの?」
「ますシャリタツだけど、赤色の種類に朱色っていうのがあって、 シャリタツの色とは少し違うけど、それを使ってシュリってつけたら呼びやすいし可愛いかなと思って。それに、シャリタツは自分の事をシャリって呼んでるから、自分でも呼びやすいだろうしね」
「なるほど。 デルビルの方は?」
「デルビルは悪タイプのイメージの黒色ともう一つのタイプの炎を組み合わせて黒炎にして、それを読み方変えたり名前らしくしたりしてクロエにしたんだ」
「ナルホドダシ。マア、ナカナカワルクナイシ。コレカラハシュリトナノルシ」
「デルビ」
「クロエモイイミタイダシ」
「良かった……」
ユウは安心した様子を見せると、シュリとクロエに対して微笑みかけた。
「二匹とも改めてよろしくね」
「ヨロシクサレテヤルシ」
「デル!」
二匹が返事をし、ユウとハルトが笑い合った後、 部屋の中は夜遅くまで楽しそうな声で満ちていた。