「今度は水タイプ……なのかな。そういえば、どうしてオーガポンは大ダメージを受けたはずなのにあんなにまだ力を出せるんだろう?」
『きっとあれだよ。ユウ達とのここまでの思い出が力になってる的な奴だよ。ほら、創作物でもよくあるんでしょ? 俺達の絆が~みたいな奴』
「おれ達との思い出が鬼さまの力に……にへへ、それってなんだか鬼さまの助けになれてるみたいで嬉しいべ」
スグリが心から嬉しそうな顔をしていると、シュリは呆れたように首を横に振った。
「スグリノオーガポンズキハトドマルトコロヲシラナイシ」
「そうみたいだね。とりあえず今度のお面もだいぶ手強そうだけど、こっちには電気タイプで今の状況なら必ず当たるかみなりが使えるミカヅチと水タイプの技を無効にして体力の回復にも繋げられるちょすいを持っているニョロボンがいる。楽勝とはまでは言えないけど、少しは有利に戦えるんじゃないかな?」
「んだな。油断は出来ないけど、少しは気が楽かもしれねぇ」
「タシカニソウダケド……ナントナクイヤナヨカンガスルシ」
シュリが不安そうにする中、オーガポンはツタこんぼうを出現させると、そのままニョロボンへ向けて走り始めた。
「ぽに……!」
「向かってくるなら迎撃するまでだ! ミカヅチ、かみなり!」
「ピカ!」
ミカヅチは返事をすると、上へ向けて強く放電をした。そしてそれが雷となって落ちようとしたその時だった。
「……ぽに!」
オーガポンはツタこんぼうを上空へ向けて放り投げた。すると雷はツタこんぼうに落ち、ユウ達が驚く中でオーガポンは雷を纏ったツタこんぼうを受けると、それを持ったままで再びニョロボンへ向けて走り出した。
「な、なんだべそれ……!?」
「……ツタこんぼうをヒライシンガワリニシタンダシ。カミナリハイッパンテキニタカイトコロヤトガッタトコロニオチヤスイトイワレテルシ。ダカラ、スコシトガッテルツタこんぼうヲウエニナゲルコトデソノジョウケンヲミタシタンダシ」
「れ、冷静に言ってる場合じゃ……!」
「大丈夫だよ、スグリ君」
「ユウ……?」
スグリが不思議がる中、ユウは笑みを浮かべた。
「たしかに普通だったら焦った方が良いよ。たぶんあのツタこんぼうは一時的に電気タイプの技のようになっているから。でも、僕達にはミカヅチがいる。だから……頼んだよ、ミカヅチ!」
「ピッカ!」
ミカヅチは大きく頷くと、ニョロボンへ向けて走り出した。そしてオーガポンはツタこんぼうを振るおうとしたが、ツタこんぼうを持った手はミカヅチの方へと引き寄せられ、それによってオーガポンは倒れこんだ。
「ぽに……!?」
「こ、これは……?」
「ひらいしんノトクセイダシ。ピカチュウハイッパンテキニハせいでんきノトクセイヲモッテイルンダケド、ミカヅチハデンキタイプノワザヲムコウニシタウエデジブンノコウゲキリョクヲアゲラレルンダシ」
「そして、これでツタこんぼうは封じた! ミカヅチ、もう一度かみなり!」
「ピカ!」
返事をしたミカヅチがかみなりを放つと、それを受けたオーガポンは仰向けに倒れ、いどのめんのテラスタルも同時に解除された。
「いどのめん、ゲキハダシ! ソシテ、イマアルメンハいしずえのめんノミダシ。カンガエラレルノハイワタイプダカラ、コンカイハモットラクニナルハズダシ!」
シュリの言葉にユウ達が頷く中、オーガポンは立ち上がるといどのめんを外していしずえのめんを被った。そして、三度水晶に包まれていると、シンはユウの周りを軽く回った。
『みんな、やるね~。でも、今からが後半戦。気を抜かない事だね』
そしていしずえのめんがテラスタルされると、オーガポンはユウ達を見据えながら雄叫びを上げた。