ポケットモンスター~偽竜の司令官~   作:九戸政景

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第二百八十一話

「がおー!」

「鬼さまがよりやる気になったみたいだな。ユウ、気を引き締めて……」

 

 

 スグリがユウに視線を向けると、ユウは息を荒くしながら汗をかいており、辛そうに片目を押さえる姿にスグリの表情は心配そうな物へ変わった。

 

 

「ユウ、大丈夫か……? なんだか辛そうだぞ……?」

「だ、大丈夫……ちょっと、目が熱い……だけ、だから……」

「ソレハダイジョウブトハイワナイシ。バトルガムリソウナラチュウダンスルシ?」

 

 

 ユウは首を横に振る。

 

 

「ううん……やるよ。オーガポンのやる気を削ぎたくないし、続けられないわけじゃないから」

「ナライイケド……ムリソウダッタラチャントイウシ。ムリヲシタッテショウガナイシ」

「う……うん、わかっ……た。よし……やるよ! ホムラ、まずはりゅうのはどう!」

「ダーテングはリーフブレードだ!」

「グオォ!」

「ダーテ!」

 

 

 ホムラがりゅうのはどうを放ち、ダーテングがリーフブレードで攻撃する中、オーガポンはりゅうのはどうを軽やかに避け、ツタこんぼうでリーフブレードを受け止めた後にダーテングの足を蹴り飛ばした。

 

 

「ダーテ……!」

「ダーテング!」

「イマノハけたぐり……コレデワザハゼンブワカッタケド、ココマデタタカイツヅケテキタトハオモエナイクライニタイリョクガアルブン、マダマダユダンハデキナイシ」

「そ、そう……だね……」

 

 

 答えるユウの吐く息は熱く、体も軽く震えだした事でシュリは大きく息を吐いた。

 

 

「……ユウ、コレイジョウバトルハ……」

「……ま、まだだよ! まだ僕は……たた、かえる……!」

「ケド……」

「後でいくらでもお説教は受けるし、頭だって叩いてもいいよ! だから! 今だけは戦わせて!」

 

 

 ユウの必死な様子にスグリは更に心配そうな顔をする。

 

 

「ユウ、でも……」

「……ワカッタシ」

「シュリ!?」

「タダ、タオレタラショウチシナイシ。ソノトキハネモタチモマジエタオセッキョウトヒデンスパイスマシマシノサンドイッチヲツクラセルシ。ソレデモイイシ?」

「……うん、わかった。ありがとう、シュリ」

「オレイナラアトデイイシ。サア、ヤッタルシ!」

 

 

 その言葉にユウとスグリは頷いた後、二人は指示を出した。

 

 

「ホムラ、だいもんじ!」

「ダーテングはもう一度リーフブレード!」

「グオ!」

「ダーテン!」

 

 

 二匹はそれぞれ技を繰り出したが、だいもんじは避けられ、リーフブレードが受けられると同時にけたぐりが繰り出されそうになったその時だった。

 

 

「今だ! ダーテング、足を掴め!」

「ダーテ!」

 

 

 スグリの指示でダーテングはオーガポンの足を掴み、オーガポンがそれに驚いている間にスグリはユウに声をかけた。

 

 

「今だ! ユウ、けっぱれー!」

「うん! ホムラ、もう一度フルパワーでだいもんじ!」

「グオ!」

 

 

 頷いたホムラは両足で踏ん張りながら力を溜め、オーガポンに狙いを定めた。そして口から吐き出された巨大なだいもんじはオーガポンを直撃した。

 

 

「ぽ、ぽにー……!」

 

 

 だいもんじのダメージによってオーガポンは悲鳴を上げると、その場に倒れ、みどりのめんのテラスタルは解除された。そしてそれを見たユウとスグリはお互いの方を向き、どちらともなくハイタッチをした。

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