「やったね、スグリ君!」
「あ、ああ……! おれ達、鬼さまに……って、ユウの目が……」
「目……?」
「……ユウ、スマホロトムデシャシンヲトルシ」
「う、うん」
シュリの言う通りにユウはスマホロトムを起動し、自分の写真を撮った。そしてそれを確認したユウの表情は驚きに満ちた物に変わった。
「め、目が……青く透き通った感じになってる……?」
「マルデアオイスイショウノヨウダシ。ソレニ、ヨクミタラさいきょうの証ミタイナノモキザマレテルシ。ソレデメハミエテルンダシ?」
「うん、問題なく見えて……あれ?」
「どうしたんだ?」
ネモ達が駆け寄ってくる中、ユウはホムラを見ながら首を傾げた。
「ホムラの頭の上にドラゴンのマークが見えるんだ。あと、シュリの上にも……」
「ドラゴン……モシカシテ、テラスタイプガミエルンダシ? シュリタチニキョウツウシテルノハソレトりゅうのはどうノワザクライダシ」
「……あ、たぶんそうだね。ダーテングとオーガポンの上に見えるのは草のマークだしね」
「でも、どうして……もしかしてさっきの鬼さまとのバトルの時に目が熱いとか言ってたし、その時に変化したのかも」
「シュリモドウカンダシ」
シュリが頷く中、近づいてきたネモは心配と不安が入り交じったような顔で話しかけた。
「ユウ、大丈夫!? さっきスゴく苦しそうだったよ!?」
「なんとかね。それで、ポケモンのテラスタイプがわかるようになったみたいなんだ」
「テラスタイプが!? それじゃあ相手の戦略の一部がわかるようになったって事!?」
「なによそれ!? そんなのズルよ、ズル!」
「あはは……シン、これについて何か知らない?」
ユウの問いかけに対してシンは少し考えてから答える。
『もう少し経ったら教えてあげるよ。とりあえず鬼ちゃんのとこに行っといでー』
「わかった」
村人達やシン達が見守る中でユウ達はオーガポンに近づき、ユウはオーガポンの肩に触れた。
「オーガポン、お疲れ様」
『ユウ君にスグリ君、そしてポケモン達もお疲れ様。アタシも頑張ったんだけど、やっぱり若い子達の成長率みたいなのには勝てないねぇ。そういえば、ネモちゃんも心配してたけど、ユウ君は本当に大丈夫かい?』
「うん。不思議な能力を身に付けたけど、視覚は問題ないみたい」
『それならよかったよ。さて、勝負をして貴方達の力も身に染みてわかった事だし、そろそろ仲間に加えてもらおうかね。ともっこ達も一緒にね』
「あ、その事なんだけど……ともっこ達はネモやハルト君が捕まえてほしいんだ」
「え、どうして?」
ネモが不思議そうに聞くと、ユウはともっこ達を見回しながら答えた。
「僕ばかり仲間にするのは不公平だしね。それに、戦った相手同士の方がお互いの強さもわかってるだろうし、絆もより深められるだろうから」
「なるほど……ともっこやクロス達はどう?」
『俺らも構わねぇですぜ。別に三匹一緒じゃねぇといけねぇ理由もありませんから』
「俺は……ハルトがゲットした方が良いと思う。ハルトの方がより強くしてやれると思うしな」
「私も同感です。アオイさん、マシマシラさんをゲットしてあげてください」
「あたしもネモにゲットの権利は譲るわ。ネモ、イイネイヌと仲良くやんなさいよ?」
「うん、もちろん。ともっこ達、オーガポン、これからよろしくね」
ともっこ達とオーガポンが頷くと、ユウ達四人はモンスターボールを持ち、それぞれのポケモンにボールをぶつけた。そして四匹がボールに収まると、シュリは公民館に視線を向けた。
「サスガノシュリモレンゾクノバトルデツカレタシ。ミンナデチョットキュウケイスルシ」
「うん、そうだね。ブライア先生もどうぞ」
「ああ、そうさせてもらうよ」
ブライアが頷くのに続けてネモ達が頷いた後、ユウ達は公民館に向けて歩き始めた。