ポケットモンスター~偽竜の司令官~   作:九戸政景

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第二百八十五話

「バトル!? うんっ、するする!」

「バトルは良いけど、なんでバトルなのよ?」

「僕達はポケモントレーナーですからね。僕達自身を知ってもらって納得してもらうならこれが一番良いと思ったんです。もちろん、ムラマサさんとバトルするというのもありですけど、僕達同士の方が戦い方がわかってる分、より白熱したバトルになると思いますし」

「そういう事か……うん、おれもやってみたい。なんだかんだでねーちゃんに勝った事が全然なかったし、この機会にねーちゃんに勝って、おれがどこまで成長したのかを見せたい」

 

 

 スグリの言葉にゼイユは驚く。しかし、その表情はやがて嬉しそうな物へ変わった。

 

 

「へえ、勝つ気満々じゃない。良いわ、まだまだあたしの方が強いって証明してあげる!」

「私だってユウ達にリベンジしたいしね。さあ、早く()ろう!」

 

 

 ネモとゼイユが同じようにモンスターボールを持つと、ユウはシンとミュウツーに話しかけた。

 

 

「二人は観てて。君達とも一緒に戦いたいけど、今回は観ててほしいんだ」

『はいはーい』

「無論だ。生まれ変わったその力、我らに見せてみろ」

「うん。ルールはそれぞれ二体ずつのダブルバトル。どちらかが先に全員戦闘不能になった時点でバトルは終了。みんな、それで良いかな?」

 

 

 ネモ達が頷いた後、ハルト達やムラマサ達が見守る中で四人は軽く距離を取った。そして一陣の風が吹き抜けた後、四人の手からはモンスターボールが放たれた。

 

 

「やるよ、クロエ!」

「ウッウ、出番だ!」

「ニャース、やるよ!」

「グラエナ、行くわよ!」

 

 

 それぞれのポケモンが現れ、グラエナが一声鳴いた事でクロエとウッウが軽く怯んでいると、シュリはヒレを組んだ。

 

 

「サテ、いかくノコウゲキリョクダウンモヤッカイダケド、マズハアノニャースガホンモノカヲミキワメナイトダシ」

「シュリなら声でわかるんじゃないのか?」

「コエトイウカハナシカタトカデワカルシ。ケド、ソレデハンダンシテモナーンモイミハナイシ。ダカラ、タタカイノナカデカンガエテイクシ」

「わかった。だったらまずは……クロエ、足元に向けてスモッグ!」

「デルビ!」

 

 

 クロエの口からスモッグが吐き出され、辺りの視界は黒一色に染まる。その中でネモは楽しそうな笑みを浮かべた。

 

 

「まずはスモッグか……! 久しぶりに見るクロエのバトルだし、より楽しんでいくよ! ニャース、まずはてっぺき!」

「グラエナ、とおぼえ!」

「ニャー!」

「ウォン!」

 

 

 ニャースが体を硬質化させ、グラエナが辺りに響く程の声で吠えていると、シュリは難しい顔で唸り始めた。

 

 

「ウウム、ニャースガホンモノナノハワカッタケド、アイテニノウリョクヲアゲラレテシマッタシ。ケド、タイプアイショウテキニハワルイタイメンデハナイシ。モンダイハクロエトウッウノアイショウガアマリヨクナイコトダシ」

「んだな……それにウッウもどちらかと言えばサポートよりに育成してる。だから、出来る限りユウにアタッカーを任せたいんだ」

「うん、わかった。と言っても、クロエもまだそんなに攻撃は得意じゃないけど……」

「タシカニソウダシ。タダ、ホンライデルビルハコウゲキテキナタタカイカタガトクイダシ。ダカラ、コウゲキテキニシテイキタイトコロダシ」

「攻撃的に……」

 

 

 ユウが呟く。そしてスグリに視線を向けた。

 

 

「スグリ君、こっちの動きに合わせてもらっても良いかな?」

「ユウ……ああ、もちろんだ。おれ達の強さ、見せつけるべ!」

「うん!」

「ヤッタルシ!」

 

 

 ユウとシュリは答えた後、スグリと共にネモとゼイユに視線を戻した。

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