「ジャラコ……パルデアニハイナイドラゴンタイプダシ。ネモ、カクシダマトシテヨウイシテタンダシ?」
「別にそういうわけじゃないよ。オリエンテーリング中に私もドラゴンタイプが欲しいなと思ってたら偶然見つけてゲットしただけだからね。だいぶ苦労はしたけどね」
「ネモってゲットするの苦手みたいだったのよね。何でも出来るイメージだったからビックリしたわ」
「何でもっていうわけじゃないよ。体力だって最近ついてきたばかりだし、料理だってユウにならって勉強中だから」
「ふーん……まあそれについてはまた後で聞くとして、今は新メンバーの力をしっかり見せつけてやりなさい!」
「オッケー! ジャラコ、クロエにおたけび!」
「ジャラ!」
ジャラコはその小さな身体から出たとは思えない程の声量でおたけびを上げる。その音圧と迫力にクロエは身をすくめ、その姿にシュリは小さく唸った。
「ウーム……ノウリョクヲサゲラレタノハヤッカイダシ。おたけびハアイテノコウゲキリョクトトクシュコウゲキリョクヲサゲルダケジャナクオトケイノワザダカラみがわりモカンツウシテシマウンダシ」
「今のところ、クロエに能力を上げる技はないし、タイプ相性もあまり良いわけじゃない。これはまた厄介だね……」
「一応、ウッウのこごえるかぜはあるけどな。そういえば、あのジャラコのテラスタイプってドラゴンなのか?」
ユウは少し答えづらそうにしてから頬をかいた。
「実は……見てないんだ。というかは、見ないようにしてるが正しいかな?」
「え、なんでだ?」
「やっぱりズルいかなと思って。ただでさえシュリと一緒っていうだけでもアドバンテージなのにテラスタイプまで見たら流石にかなと……」
「あ、なるほど……その気持ち、わからなくないべ」
「ダッタラネモタチ、トクニゼイユニキイテミルシ。ネモ、ゼイユ、ヤッパリテラスタイプヲミラレルノハコマルシ?」
シュリの問いかけにネモとゼイユは顔を見合わせる。しかし、すぐにユウに顔を戻すと、首を横に振った。
「私なら全然構わないよ。そんな状況だったとしてもそれを乗り越える楽しさがあるからむしろ大歓迎!」
「まあさっきはズルとは言ったけど、あんただって望んで手に入れた物ではないしね。あたし達とのバトルでは別に構わないから無様な姿だけは見せるんじゃないわよ!」
「……わかりました。それじゃあ……」
ユウは水晶のような眼でグラエナとジャラコを“視た”。すると、その目は驚きで見開かれた。
「えっ……?」
「ど、どうしたんだ?」
「……テラスタイプがドラゴンじゃない。ネモ、どこでそのジャラコをゲットしたの?」
「うーん、私もよくわかってないんだよね。なんか光ってる結晶の塊みたいなのがあって、そこからこのジャラコが出てきたと思ったらその塊が消えちゃったから」
「ナントナクナンノコトカワカルケドイマハイイシ。ユウ、テラスタイプハナンダッタシ?」
「……ジャラコの上には三つの図形が見えたよ」
「ナルホド、ソレカダシ」
「私もわかったよ。そのタイプなら今はテラスタルするべきじゃないけど、今しかないから使わせてもらうね。答え合わせもしたいし」
ネモはテラスタルオーブを取りだし、光り出した直後に投げると、ジャラコは水晶に包まれた。そして水晶が砕け散ると、そこには銀色に光る斧のテラスタルジュエルを被ったジャラコが立っていた。