「岩タイプのテラスタルジュエル……」
「それだけじゃないぜ! デカグース、がんせきふうじ!」
「グース!」
デカグースの声と同時に出現した幾つもの岩がホムラに向かっていくとシュリは鼻を鳴らした。
「ソノテイド、ナンテコトハナイシ! ホムラ、りゅうのはどうダシ!」
「ヴォウ!」
吠えたホムラがりゅうのはどうで岩を砕くと、レムルスはニッと笑った。
「そうこなくちゃな! この程度は軽く乗り越えてもらわないと!」
「……本当にたくさん努力をなさったんですね。テラスタルオーブまで手に入れているなんて」
「当然だ。お前達に勝つために頑張ったんだからな!」
「ソノドリョクハミトメルシ。ソレト、イツマデマッテテモシュリタチハにほんばれハツカワナイシ」
「……へえ、俺の狙いには気づいてたか」
「はい。岩タイプにしているのは炎タイプを持っているホムラの対策だから。そうなるとにほんばれの対策として考えられるのは、他の天気であり岩タイプの特殊防御力を上げられるすなあらししかないですから。こっちがにほんばれを使ったらすなあらしを使って天気を変える事で自分に有利な状況を作り、こっちのにほんばれを牽制する。それが狙いですよね?」
レムルスは笑みを浮かべながら腕を組む。
「大正解だ。その代わり、格闘タイプには弱いままだし、こっちだって迂闊にはすなあらしを使えない。けど、そっちだってやりづらいのは同じだ。にほんばれに頼りがちな戦術だからこそこれはかなり効くはずだ!」
「ソノトオリデハアルシ。ケド、ダカラトイッテマケルキハナイシ。モンダイハヒトツアルケド……」
「問題……あ、そういう事か」
ユウの反応にシュリは満足げに頷く。
「ユウノサッシガヨクテタスカルシ。ダカラ、シュリタチハイツモヨリタタカイヅライシ。ホントウハきあいだまガアッタケド、シンカシタトキニワスレテシマッタカラりゅうのはどうガジッシツメインウェポンダシ」
「だね。となると……」
ユウが考え始める中、レムルスは腕を大きく横に振った。
「隙だらけだ! デカグース、いかりのまえば!」
「グッス!」
歯を光らせながらデカグースが迫る。その中でユウはハッとしてから指示を出した。
「ホムラ、だいもんじで迎撃して!」
「グォ!」
ホムラが放っただいもんじを受けたデカグースが一時的に退くと、シュリはユウの頭をペシリと叩いた。
「アホ! スキヲミセルナシ!」
「うん、ごめん。でも、やっぱりこれしかないと思う事があるんだ」
「ユウノカンガエハワカッテルシ。ダカラ、ソノママイクシ! ユウ!」
「うん!」
ユウはテラスタルオーブを取り出す。そしてテラスタルオーブによってホムラがドラゴンタイプにテラスタルすると、レムルスの頬に一筋の汗が流れた。
「ドラゴンタイプ、だと……!」
「そうです。そしてここからは、僕達のターンです!」
「スベテヲクラウリュウノホウコウノマエニヒレフスシ!」
シュリの言葉に応えるようにホムラは咆哮し、空気は大きく震えた。