「く……流石にドラゴンタイプの対策なんてしてない。けど、だからといって負ける気もない! デカグース、のしかかりだ!」
「グース!」
デカグースが走り出す。そして跳ぶために地面を踏みしめようとしたその時、ユウは腕を前に伸ばしながら指示を出した。
「今だ! ホムラ、足元にだいもんじ!」
「グォウ!」
ホムラの口から吐き出されただいもんじはバトルコート中に広がり、それを避けるためにデカグースは軽く跳んだが、その際に空中で無理な体勢を取った。それによってデカグースの表情が苦しそうな物に変わると、シュリの目がキラリと輝いた。
「ソノスキハノガサナイシ! ホムラ、りゅうのはどうダシ!」
「グォ!」
大きく頷いたホムラがデカグースに向けてりゅうのはどうを放つ。テラスタルで強化された一撃はデカグースに向かって飛びながら風を切り、どうにか着地しようとしたデカグースを包み込んだ。
「グース……!」
「デカグース!」
レムルスの声がバトルコートに響く。そしてデカグースの体がバトルコートに叩きつけられると、仰向けに倒れたデカグースは目を回し、テラスタルは解除された。
「デカグース……」
「ショウブアリ、ダシ。ホムラノチカラ、ソシテシュリタチノイダイサヲオモイシッタシ?」
「……改めてな。はあー……今度は勝つって意気込んでたのになぁ」
デカグースをボールに戻しながらレムルスが残念そうに言うと、ホムラを一撫でしてからボールに戻したユウがにこりと笑った。
「でも、ホムラに勝ちたいという気持ちはしっかり伝わってきましたよ。テラスタイプがドラゴンだったからまだ勝てましたけど、炎だったら負けてたかもしれません。すなあらしの事もあってソーラービームも使えませんでしたし」
「そんなの使えたのかよ……まあ、あめやゆき、すなあらしの時ってソーラービームの威力が半減するらしいしな。こっちが痺れを切らしてすなあらしを使っていたら返り討ちにあってたな」
「ソノトオリダシ。ニシテモ、ココマデタイサクデキルマデノチカラガアルナラ、ジムメグリヲシタラドウダシ?」
「それはちょっと考えてたんだよな……何だかんだでバトルが楽しいと思い始めてたし、やっぱりやってみるか。お前達、またバトルしてくれるか?」
二人は揃って頷く。
「もちろん!」
「ツギモボコボコニシテヤルカラカクゴスルシ」
「へへっ、今度こそ勝ってやるさ! んじゃ、おつかれさまでスター!」
スター団のポーズをすると、レムルスは去っていき、ユウにネモ達が近づいた。
「お疲れ様! 良いバトルだったよ!」
「あのレムルスって人もだいぶ努力してきてたみたいだし、僕達も油断出来ないね」
「だね。よし、今度こそアカデミーに戻ろうか」
ユウの言葉にネモ達は頷き、再びアカデミーに向けて歩き始めた。