「リーダー達……そういえば、シャリタツはヘイラッシャっていうポケモンとコンビになるんだっけ」
「ダシ。ナカニハソウジャナイコタイモイルケド、オオクノコタイハソウダシ。シャリタツノトクセイノしれいとうはアイカタノノウリョクヲアゲラレルケド、アイカタハヘイラッシャニゲンテイサレルンダシ」
「そして身体の大きいヘイラッシャはシャリタツの頭脳に頼って協力して狩りをしている。か······でも、どうして偽竜のヌシって呼ばれてるんだろ?」
「さてな。だが、スパイスをソイツが持ってるなら倒してでも手に入れないといけないんだ。そこでだ。お前達にも出来るなら手伝ってもらいたい。もちろん、無理にとは言わないけどな」
「スパイスのためにヌシポケモンを……」
「因みに、ヌシは何匹いるの?」
「調べたところによれば、五匹いるみたいだ。それぞれスパイスが生えている地域をナワバリにしてしていて、その近辺の様子に関する情報も入ってる。もっとも、どんなポケモンがヌシなのかはわからないけどな」
「でも、ペパー先輩がはそれでもやるんだよね?」
ユウの問いかけに対してペパーは真剣な顔で頷く。
「もちろんだ。そうじゃねえと、マ……」
「マ……?」
「……いや、なんでもない。とりあえず、お前達のスマホロトムのマップアプリに主の生息地を登録させてくれ。良いか?」
「僕は良いよ。みんなは?」
その問いかけにハルト達が微笑みながら頷くと、ペパーは嬉しそうに笑った。
「みんな、ありがとな。だけど、本当に無理はしなくていい。登録したところの近くに行く用事があったら様子を見るくらいで良いんだ」
「うん、わかった。それにしても、 クラベル先生にスマホロトムを用意してもらえて本当に良かったなぁ。前に持ってたような気はするんだけど、どこかで無くしちゃったのかどこにも無かったし……」
「無いなら無いでも大丈夫だけど、このマップアプリや図鑑アプリは本当に便利だからね。ネモ、良いアプリをインストールしてくれてありがとう」
「どういたしまして。あ、そうだ……みんなってジム巡りは興味ある? もしよかったらパルデア地方にあるジムの場所も登録させてほしいな」
「ジム巡り……僕はあまり乗り気ではないけど、 シュリは興味あるよね?」
「モチロンダシ。ネモ、ハヤクオシエルシ」
「はいはい、それじゃあ──」
その時、ユウ達のスマホロトムは一斉に着信を報せる鳴き声を上げ始めた。
「あれ、電話だ……」
「僕もだ」
「私も……」
「私もというか、全員のが鳴ってるよね?」
「そうだな……ん、よく見たら変なアプリがないか?」
「え……あ、ほんとだ……」
ペパーの言葉を聞いてユウ達が揃ってスマホロトムの画面に目を向けると、そこには“グループキャスター”という名前のアプリケーションが表示されていた。
「こんなアプリ、インストールしたかな……?」
「とりあえず私は知らないよ?」
「妙だな……けど、このまま出ないわけにもいかないか。みんな、どうする?」
「僕はとりあえず出てみて良いと思う」
「私も同感」
「シュリモソウオモウシ」
「わかった。よし……それじゃあ出るぞ」
その言葉にユウ達は頷いた後、グループキャスターの着信に出た。
「……もしもし」
『……ようやく出てくれたか』
電話の向こうの何者かは安心したように言う。スマホロトムの画面には六分割された枠が表示され、その枠の中にはそれぞれユウ達の顔が映し出されていたが、一人だけ“Sound Only”と表示されており、その正体はわからないままだった。
「すごい……みんなの顔が画面に表示されてる……」
「たしかにこれはすごいな……それで、お前は誰なんだ?」
警戒した様子でペパーが問いかけると、一瞬の静寂の後に電話の向こうの何者かは静かに答えた。
「私はカシオペア、ある目的のために動いている者だ」