ポケットモンスター~偽竜の司令官~   作:九戸政景

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第三百四話

「行くよ、ミカヅチ!」

「行くぞ、タカミムスビ!」

 

 

 モンスターボールからピカチュウのミカヅチとムクホークのタカミムスビが現れるとシュリは小さく唸った。

 

 

「ムクホークダシ……トイウカ、コウキモニックネームヲツケルホウナンダシ?」

「まあな。コイツ、普通のポケモンフーズよりもおむすびが好きだからそれをニックネームに組み込んだんだ」

「そうなんですね。それなら後でイモモチのついでに作りますね」

「ああ、サンキューな。さあ、どっからでもかかってこい!」

「はい! ミカヅチ、まずはあまごい!」

「ピカ!」

 

 

 ミカヅチのあまごいによって雨が降り出すと、コウキはニッと笑った。

 

 

「あまごいからのかみなりを狙ってきてるな。ノーマル/飛行タイプのムクホークからすればだいぶキツいけど、だからといって怖じ気づくわけにはいかない! タカミムスビ、おいかぜ!」

「クホー!」

 

 

 タカミムスビの背後からおいかぜが吹き始めると、ユウとシュリはアイコンタクトを交わした。

 

 

「シュリ、お願い」

「リョウカイダシ。ミカヅチ、かみなりダシ!」

「ピッカ!」

 

 

 ミカヅチの放電によって空からかみなりが落ちようとする中、コウキは笑みを浮かべたままで空を指差した。

 

 

「タカミムスビ、かみなりにブレイブバード!」

「え?」

「ダシ!?」

 

 

 ユウとシュリが驚く中、タカミムスビは落ちてくるかみなりへ向かってブレイブバードで突進した。かみなりを受けた事でタカミムスビは苦しそうな顔をしていたが、気を引き締めた様子で更に突進していくと、タカミムスビはやがてかみなりのパワーを吸収して黄色に輝き始めた。

 

 

「ホー!」

「か、かみなりが……!」

「ア、アリエンシ……コンナヤリカタムチャクチャダシ!」

「むちゃくちゃだったとしてもやらないといけない時があるんだよ。大切な相手を守る時はなおさらな」

「大切な相手を……」

 

 

 コウキは深く頷く。

 

 

「そうだ。前世も含めて色々な事に巻き込まれたし、おれもヒカリも命の危険を感じた時だってあった。だからこそ、バトルも自分自身も強くなるためにお互いに努力してきた。どっちかが一方的に守るんじゃなく、お互いに支え合うために」

「それがお二人の絆なんですね」

「ああ。さあ、受けてもらうぞ! タカミムスビ、そのままブレイブバード!」

「ムクホ!」

 

 

 タカミムスビは一度宙返りをすると勢いを利用してそのままミカヅチへと突進した。

 

 

「ピカ……!」

「ミカヅチ!」

 

 

 ブレイブバードを受けたミカヅチは衝撃で大きく吹き飛ばされると仰向けで目を回した。

 

 

「ミカヅチが……こんな簡単に……」

「チャンピオンノチカラ、オソルベシダシ……」

 

 

 雨が降り続ける中、タカミムスビはコウキの目の前に降り立つと、翼を広げながら大きく鳴き声を上げた。

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