「お疲れ、タカミムスビ。さあ、次は何を出してくる?」
「くっ……!」
「タイプアイショウヤジョウキョウガフリデモウチカッテクルアタリ、ホントウニタダモノジャナイシ。ソシテイクラタイキュウリョクガヒクイトハイエタイプアイショウガヨクナイミカヅチヲイチゲキデタオスイリョク……レベルノタカサダケジャナイナニカガアルシ」
「かみなりのパワーを吸収したからじゃないの?」
「ホントウニソレダケダシ? マアトリアエズツギノポケモンヲダスシ」
「うん! よし……頼んだよ、インテレオン!」
ユウが投げ上げたボールからインテレオンが姿を現すと、コウキは楽しくてたまらないといった笑みを浮かべた。
「おっ、ガラル地方のポケモンか! それに水タイプだし、これは中々厄介だな」
「インテレオンを知ってるんですね」
「ああ。まだまだ勉強中だけど、他の地方のポケモンの事は調べてるんだ。おかげで他の地方の友達も出来たんだけど、他の地方のチャンピオンやらホウエンのコンテストクイーン、他にもポケウッドの有名俳優とかジムリーダーとか色々な繋がりが出来て、こういう縁もあるんだなと思ったよ。ユウ達ともこうして出会えたしな」
「そうですね。僕もシュリもコウキさんとヒカリさんと出会えて良かったと思ってます」
「コノデアイニカンシャシナガラゼンリョクデカチニイクシ! インテレオン、ふぶきダシ!」
「レオン!」
インテレオンがふぶきを発生させると、降り続いていた雨の粒は凍りついて小さな氷の粒となってふぶきと共にタカミムスビにぶつかっていった。
「クホ……!」
「なるほど、擬似的にこおりのつぶてを作って二つの技を使ったような形にしてきたわけか」
「ソノトオリダシ。コノコウゲキナラサスガニタカミムスビダッテ……」
「それはどうだろうな」
「え?」
こおりのつぶてとふぶきを受けたタカミムスビはダメージによって苦しそうな表情をしていたが、頭を大きく振ると闘志の炎を目の奥で燃やした。
「ムクホー!」
「マダタオレナイシ!?」
「タカミムスビは戦い方の関係で体力が多くなるように育てたんだ。それに、結構根性もある負けず嫌いな奴だ。まだまだやれるって言うなら俺はタカミムスビを信じるよ」
「シンジラレナイシ……チャンピオンノポケモンノチカラ、ヤバスギダシ……!」
シュリが驚く中、ユウは静かにタカミムスビを見ていた。
「……けど、あと一撃でも当たれば流石に倒れるはず」
「ユウノイウトオリダシ。ダカラ、カクジツニコウゲキヲアテルヒツヨウガアルシ」
「うん。そしてインテレオンならそれが出来るはず」
「……ナルホドダシ。カンガエハワカッタシ。ダッタラ、コウドウニウツスダケダシ」
「だね。インテレオン、まずはふぶき」
「レオ!」
インテレオンが再びふぶきを発生させ、それによってこおりのつぶてがふぶきと共に飛んでいくと、コウキはユウを見ながら真剣な表情を浮かべた。
「突然雰囲気が変わったな……けど、それは後だ! タカミムスビ、躱してすてみタックル!」
「ムクホ!」
タカミムスビがヒラリと身を翻しながら宙に飛んで攻撃を避け、勢いを利用しながらインテレオンに向かって飛んでいく中、ユウはその姿を静かに見つめた。
「…………」
「……イマダシ!」
「うん。インテレオン、躱してねらいうち」
「レオン!」
インテレオンはすてみタックルをすんでのところで避けると、瞬時にピストルを構えるように指先をタカミムスビへ向け、即座に水を発射した。
「クホー……!」
「タカミムスビ!」
ねらいうちでダメージを受けたタカミムスビはそのまま落ち、目を回しているとその姿を見たユウは小さく息をついた。
「……なんとかなったね」
「ダシ。タダ、コノワザノクミアワセトタイリョクヲオオクシタトイウソダテカタ……コウキ、タカミムスビノトクセイハすてみダシ?」
「そうだよ。元々高い素早さをおいかぜで上げた状態ですてみタックルやブレイブバードみたいなすてみで威力を上げられる高い威力の技を使いながら時にはインファイトでもダメージを与えていく。それがタカミムスビの戦い方だ」
「ガチガチノアタッカータイプダシ。サア、ニタイメヲダスシ!」
「ああ。それじゃあ次は、コウキになってからの相棒に来てもらうか」
ユウとシュリが喉をゴクリと鳴らす中、コウキはタカミムスビをボールに戻し、別のモンスターボールを手に取った。
「頼むぜ……相棒!」
その言葉と共に放たれたモンスターボールからは背中に大きな木を背負った亀のようなポケモンが現れた。
「ドダー!」
「このポケモンは……」
「ドダイトスダシ」
「ご名答。今度はドダイトスのオオヤマツミが相手するぜ!」
「ドダイ!」
オオヤマツミは前足を踏み鳴らすと、大きな鳴き声を上げた。