「カシオペア……というかどうして僕達に電話を?」
「そうだよ! そもそも、このグループキャスターってアプリは何なの?」
『……イッシュ地方にあるライブキャスターという道具を参考にしたアプリだ。通話相手の連絡先さえわかれば、それを参照してこうして連絡を取る事が出来るのだ」
「でも、どうやって僕達の連絡先を知ったの? ここにいる人を除けばあとはクラベル先生しか知らないはずだけど……」
「私のハッキング技術をもってすればこの程度造作もない。 連絡先もそうだが、グループキャスターのインストールもハッキングによるものだ」
「ハッキングって……」
「カシオペア、オマエハナニモノナンダシ?」
ユウ達が警戒し、シュリが問いかける中、カシオペアは小さく息をついた。
『スター団の解散の為に活動している者、と言えば良いかな?』
「スター団の解散……」
『そうだ。昨今のスター団の様子はとても目に余る。授業のボイコットに集団での不登校、無理やり歓誘するなどその行動はアカデミーへの迷惑行為でしかない。よって、私はスター団を解散させようとしているのだ』
「つまり、あなたはアカデミーの関係者なんですね?」
『そういう事だ。そこで、キミ達にも頼みたいのだ。 私が行おうとしているスターダスト大作戦への協力を』
「スターダスト大作戦……」
「ソレハドンナサクセンナンダシ?」
シュリの問いかけにカシオペアは静かに答える。
『簡単な話だ。パルデア地方の各地にあるスター団の アジトにいるボスを倒し、その座から引きずり下ろす。スター団にはある掟があり、それに従わせれば、 ボス達を引退させ、最終的にはスター団は解散するといった感じだ』
「掟?」
『ボスは売られた喧嘩は必ず買わなくてはいけない、そしてボスが挑戦者に敗れた場合、ボスの座を引退しなければならないというものだ。昨日、スター団の団員相手に素晴らしい実力を示したユウとアオイ、 チャンピオンクラスのトレーナーであり生徒会長も務めるネモ、そして実力は未知数ながらもどこか可能性を感じさせるハルトとペパー、あなた達五人に協力を依頼したいのだ』
「僕達がスター団のボス達と……」
ユウが不安そうな顔をする中、カシオペアは落ちついた様子で話し始めた。
『今すぐに返事をしろとは言わない。数日後に宝探しが行われるという情報を手に入れているから、その時にもう一度話をする。キミ達にも考える時間は必要だから』
「えっ、宝探し!?」
『そうだ。それではまた会おう、同士候補諸君』
その言葉を最後にカシオペアとの通話が終わると、ユウ達はスマホロトムをテーブルの上に置いた。そして、ユウが口を開こうとしたその時、ユウ達のテーブルにある人物が近づいた。
「皆さん、おはようございます」
「あ、校長先生」
「おはようございます、クラベル先生」
「はい、おはようございます。スマホロトムでお友達と話すのは良いですが、もう少し声量を抑えて下さいね」
「す、すみません……」
ユウが謝る中、ネモは興奮した様子でクラベルに話しかけた。
「クラベル先生! また宝探しをするんですか!?」
「なっ、どうしてそれを!?」
「校長先生、実は……」
ユウはクラベルにカシオペアとの通話の内容を話し始めた。