ポケットモンスター~偽竜の司令官~   作:九戸政景

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第三百十一話

「……なるほど、そっちのジュナイパーか。進化した事でこっちのアドバンテージは力業と早業くらいになったな。確実にパワーは上がってるだろうしな」

「トーゼンダシ! ソノチカラミセツケタルシ、リーフ! ブレイブバード!」

「ホロウ!」

 

 

 リーフは大きく頷くと、ブレイブバードで突進した。その勢いは砂を巻き上げ、体に風を纏う程であり、コウキの表情に焦りが生じた。

 

 

「これは……流石にマズイな。イショサンゲ、力業でブレイブバード!」

「ホオーッ!」

 

 

 イショサンゲは身体に力をこめてからブレイブバードで迎え撃った。二匹のジュナイパーがブレイブバードでぶつかり合い、その力の余波が衝撃波となってユウ達の服を揺らす中、ユウは帽子を押さえながら指示を出した。

 

 

「リーフ、その体勢のままでかげぬい!」

「ホ、ホロウ……!」

 

 

 リーフはブレイブバードでぶつかりながら矢羽をつがえ、イショサンゲを真正面から見据えた。その様子にコウキは驚いた様子を見せたが、やがて楽しそうに笑みを浮かべた。

 

 

「良いな。そのやり方も勝利への渇望も! イショサンゲ、お前も3ぼんのやだ!」

「ホオーッ!」

 

 

 イショサンゲは返事をすると、同じように矢羽をつがえた。

 

 

「3ぼんのや……草/ゴーストタイプノリーフニツカッテクルトイウコトハ、3ぼんのやハカクトウヤノーマルトハチガウタイプッテコトダシ……?」

「いや、3ぼんのやは格闘タイプで、ヒスイのジュナイパーは草/格闘タイプだ」

「え、それじゃあどうし……」

 

 

 その瞬間、ユウはハッとした。

 

 

「ある……ノーマルタイプと格闘タイプの技をゴーストタイプに当てられる特性が……!」

「きもったま……! イショサンゲノトクセイハきもったまダシ!」

「その通りだ。さあ、こうなったら後は根比べだ。この一撃で勝負を決めよう!」

「はい!」

「ウチノリーフノコンキニオソレオノノクシ!」

 

 

 ユウ達とコウキが見つめる中、二匹のジュナイパーはお互いを見ながら矢羽を構えた。そして強い風が吹き抜けた瞬間、矢羽は放たれ、二匹は相手の矢羽に射ぬかれた。

 

 

「ホロ……!」

「ホオ……!」

 

 

 二匹のジュナイパーがダメージによる声を上げ、ユウ達が喉をゴクリと鳴らしていると、頬から顎まで伝って流れた汗がバトルコートにシミを作る。そして二匹のジュナイパーは揃って倒れこんだが、リーフだけが目を回す中でイショサンゲは立ち上がり、ユウとシュリは揃って俯いた。

 

 

「僕達の負け、か……」

「ダシ。シュリハタタカエルケド、コンカイハシジヤクニテッスルトキメテルカラスナオニマケヲミトメルシ」

「そうだね。はあ……でも、スゴく満ち足りてる感じがするよ」

「ドウカンダシ」

 

 

 シュリが頷き、ユウがリーフを戻しているとコウキは同じようにイショサンゲを戻してからユウ達に近づいた。

 

 

「良いバトルをありがとうな、二人とも。イショサンゲまで倒されるかもって思ったけど、どうにか勝ててよかったよ」

「こちらこそありがとうございました、コウキさん」

「ホントウニイイバトルダッタシ。シュリタチニトッテモイイケイケンニナッタシ」

「ははっ、俺もだ」

 

 

 ユウとコウキは握手を交わす。そしてギャラリーからは拍手が送られ、それはしばらくの間続いた。

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