「ユウがアルセウスに創られた存在……」
「モシソウダトシタラ、ユウハリョウシントチガツナガッテナイコトニナルシ。デモ、ソノカセツニハギモンガアルシ。ユウノテラスタルジョウタイハキタカミデオーガポンノテラスタルノチカラノハドウヲウケタトキニナッタモノダシ。ソレニ、ソレマデハさいきょうの証ハデテナカッタシ。ダッタラ、ソレハナンデダシ?」
「そこまではわからないし、違うならちゃんとユウに謝る。でも、それだけはハッキリしておきたいんだ。ユウのライバルであり友達として知っておきたいんだ。知っておく事でユウの助けになれるかもしれないから」
「ハルト君……」
「教えてくれ、アルセウス。ユウと両親の関係、そしてあなたとの関係を」
ハルトが真剣な表情で見つめる中、アルセウスは小さく息をついた。
「……先程も言いましたが、まだ詳細は話せません。ですが、間違いなくユウはあの二人の子です。そこは安心してください」
「そう……」
ハルトは安心したような声色で言うと、ユウに頭を下げた。
「ごめん、ユウ。部外者がでしゃばった真似をして」
「ううん、大丈夫。ハルト君の気持ちは嬉しかったし、踏み込んでくれなかったらこの事はわからなかった。だから、ありがとう。ネモ達もそうだけど、ハルト君がライバル兼友達でいてくれてよかったよ」
「ユウ……」
ユウはアルセウスに視線を向けた。
「アルセウスさん、それについては両親の口から直接聞きます。それが正しいやり方だと思いますから」
「それが良いと私も思います。それに、本人達にも時が来たらユウに話すように言っていますし、近い内に貴方に会いに行くように言っておきます」
「ありがとうございます。あ、そうだ……校長先生、ヌンクという人を知っていますか?」
「ええ、研究員時代から交流のある友人です。もしや彼に会ったのですか?」
ユウは頷く。
「はい。カラフシティで会ったんですが、なんだか油断出来ない印象を受けました」
「彼はそんなに危険な人物ではありませんよ。しかし、少々妙ではありますね」
「なにがですか?」
クラベルはメガネを軽く直してから答える。
「彼はカラフシティからかなり離れた地域に居を構えていますし、生まれつき足が悪い事や少し前に心臓の病に罹った事でそんなに遠くには行けないはずなのです。研究員時代もエスパータイプのポケモンにテレポートやサイコキネシスを使ってもらう事でフィールドワークを行なっていましたし……」
「ユウ、足が悪そうに見えた?」
「ううん、しっかりと歩いていたよ。そうだよね、シュリ?」
「ダシ。マツバヅエヲツイテタリクルマイスニノッテタリモシナカッタシ。トテモアシガワルカッタリシンゾウビョウニナッタリシテルヨウニハミエナカッタシ」
「そうですか……私も一度連絡を取ってはみますがその件はだいぶ気になりますね」
クラベルが不安そうに言う中、シュリはクラベルに話しかけた。
「ソウイエバ、ヌンクハドンナポケモンヲモッテルンダシ? サッキハエスパータイプヲモッテルッテイッテタケド……」
「サーナイトやフーディン、エルレイドなどを持っていましたが、彼が相棒としてより信頼をおいていたのはたしかカラマネロだったはずです。カラマネロもマーイーカの頃からの付き合いで、とても陽気なポケモンなので私達に対しても気さくに接してくれましたよ」
「フム……マアヌンクニカンシテハトリアエズクラベルニマカセルシ。ソレデ、ユウニツイテノヒントハナンナンダシ? マサカ、サッキノデオワリッテワケジャナイシ?」
「いえ、そんな事はありませんよ。さて、ユウについてのヒントですが、それはシンオウに伝わる昔話です」
「昔話……色々あるが、どれがヒントだというのだ?」
「図書館にも収められているので誰でも見られる物ですよ。では、お話ししますね」
ユウ達の間に緊張が走る中、アルセウスは話を始めた。