「なるほど、そんな事が……」
ユウの話を聞き終えたクラベルが納得顔で頷いていると、ネモは待ち切れないといった様子でクラベルに話しかけた。
「クラベル先生! 宝探しは本当にやるんですか!?」
「やる予定ですが、そのカシオペアは一体どこからその情報を手に入れたのでしょうね……」
「そもそも宝探しってなんなの、ネモ?」
「宝探しは課外授業の一つで、自分だけの宝を探すためにこのパルデア中を旅するんだけど、中にはジム巡りを選ぶ人もいるんだ!」
「ネモもそうだったの?」
「うん。私はポケモンバトルが好きだったから、ポケモン達と一緒に色々な所に行ってジムに挑んでたらいつの間にかチャンピオンクラスになってたかな」
「いつの間にかって……」
「まあ、半年でかつ最年少でチャンピオンクラスになってたらいつの間にかって感じにもなるか」
ペパーが苦笑いを浮かべる中、ユウは少し哀しそうな顔をする。
「ポケモンバトルが好きだなんてうらやましいな……」
「ソウイエバ、ユウハドウシテソンナニバトルガニガテナンダシ?」
「え? うーん……そうだなぁ。シュリも間近で見てるけど、僕はバトルの時にパニックになりがちで、技や特性の知識も中々覚えられないから尚更どうしたら良いかわからなくなっちゃうんだ。自分では真面目にやっているつもりで、頑張ろうとはしているんだけどね」
「それって最初からそうなの? 私だってバトルは昨日のが初めてだけど、そんなにパニックにはならなかったよ?」
「……だから、アオイちゃんはすごいと思ったんだ。僕はカントー地方にある研究所でお試しのバトルをしてみた時からどうしたら良いかわからなくなって、結果的にポケモンを傷つけてしまった。だから、それが怖いっていうのもたぶんあるよ。相手のポケモンが向かってきた時にそれがフラッシュバックしてしまって……」
「トラウマ、みたいな物だね。そしてそれが原因で自信を無くしてるんだと思う」
「そうですね。我が校にはバトル学の授業はありますが、お話を聞く限りではそれを受けるだけで解決する問題では無さそうですから」
「授業を受けるだけでは……」
クラベルの話を聞いたネモは顎に手を当てていたが、何かを思いついたような表情を浮かべると、突然ユウの手を握った。
「えっ!? ネ、ネモ!?」
「そうだよ! 授業以外の所でいっぱいバトルをしてみれば良いんだよ!」
「じ、授業以外の所……?」
「うん!」
「でも、どうするの? 授業以外の所でのバトルって昨日のスター団とのバトルみたいなのしか無さそうな気はするけど……」
アオイが不思議そうに言う中、シュリやハルトは合点がいった様子で頷き始めた。
「なるほど、そういう事か」
「ダシ」
「え、え?」
「俺もなんとなくわかったぞ」
「私もそういう事かと思いましたよ」
「ペパーやクラベル先生もわかってるんですか……」
ユウとアオイが揃ってわけがわからないといった顔をする中、ネモは少し興奮した様子で口を開いた。
「ユウ! 一緒にジム巡りをしようよ!」