ポケットモンスター~偽竜の司令官~   作:九戸政景

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第三百二十二話

「よっし……それじゃあ行ってみよう! イイネイヌ、ヒンバス!」

「行きましょう。アトゥイ、コンル」

 

 

 四匹のポケモンが姿を現すと、ヒカリはイイネイヌを見ながら警戒した様子を見せた。

 

 

「また知らないポケモンがいますね……そのポケモンもキタカミでゲットしたポケモンなんですか?」

「はいっ! 見た目は悪そうですし、昔ちょっと事情があって悪い事はしましたけど、今はしっかり改心してますし、力持ちで面倒見も良いポケモンなんです。そしてこのヒンバスもキタカミで出会った大切なポケモンです。そちらは……エンペルトとユキメノコですよね?」

「はい。アトゥイはコウキのオオヤマツミと同じでナナカマド博士から貰ったポッチャマが進化して、コンルはキッサキシティという街の近くで出会ったユキワラシが進化したんです。二匹ともポケモンバトルの実力はたしかなので、十分に楽しんでもらえるともらいます」

「ふふっ、それなら楽しみにさせてもらいますね! イイネイヌ、ビルドアップ! ヒンバスはひかりのかべ!」

「ヌンダッフル!」

「ヒンバ!」

 

 イイネイヌが力こぶを作りながらポーズを決め、二匹の前にひかりのかべが出現すると、ヒカリは顎に手を当てた。

 

 

「ビルドアップで強化をしながらひかりのかべで守りを固める。やはりチャンピオンクラスと呼ばれているだけあって隙は中々見せてくれませんね」

「当然です。さあ、私のポケモン達をどんな風に攻略しますか?」

「そうですね……なら、これはどうでしょうか? アトゥイ、うずしお。コンルはシャドーボール。対象はイイネイヌです」

「ペルト!」

「メノ」

 

 

 アトゥイが発生させたうずしおをイイネイヌに飛ばし、コンルはうずしおに向けてシャドーボールを発射した。その行動にネモが驚く中でシャドーボールはうずしおの中を回り、やがて混ざり合うと、うずしおは紫色の光を放ち始め、ひかりのかべにぶつかってイイネイヌにダメージを与えながら光の雨となって降り注いだ。

 

 

「綺麗……これがコンテストクイーンのバトルなんですね」

「これでもまだまだですよ。今のはひかりのかべがある中でもより多くのダメージを与えられるようにしただけですから。それに、こういう事だって出来るんですよ? アトゥイはラスターカノン。コンルはれいとうビームです。対象はヒンバスです」

「エンペ!」

「メノウ」

 

 

 二匹は同時に技を繰り出した。そしてラスターカノンとれいとうビームが混ざり合うと、それを見たネモはイイネイヌ達に指示を出した。

 

 

「また威力を上げてきたようですけど、そんなんじゃ動じません! イイネイヌはサイコファング! ヒンバスはハイドロポンプ!」

「ヌンダ!」

「ヒバ!」

 

 

 向かってきた二色の光線に対してイイネイヌ達は応戦していたが、それを見ながらヒカリは静かに笑った。

 

 

「なら、今度はこうしましょう。アトゥイはうずしお、コンルはれいとうビーム」

「ペル!」

「メノ」

 

 

 アトゥイがうずしおを飛ばし、それに向けてコンルがれいとうビームを放つと、うずしおはたちまち凍りついた。そして大きな氷塊となってイイネイヌ達に飛んでいくと、イイネイヌ達は衝突によって大きく吹き飛ばされ、砕けた氷塊は細やかな氷の粒となってその場に広がった。

 

 

「イイネイヌ! ヒンバス!」

「今日も良い感じですね、二匹とも。今回はコンテストというわけじゃないですが、いつものように魅せるバトルをするようにしていきましょう」

「ペルト!」

「メノ」

 

 

 太陽の光を反射しながら氷の粒が輝く中、アトゥイとコンルはそれを浴びながら揃って答えた。

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