ポケットモンスター~偽竜の司令官~   作:九戸政景

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第三百二十三話

「くっ……やっぱり強い。イイネイヌ、ヒンバス、大丈夫?」

「ヌンダ!」

「ヒンバッ!」

「まだまだいけるみたいだね。それにしても……やっぱりスゴい! ただ攻撃を強くするんじゃなく、ポケモンをより輝かせる事を考えながら戦ってるから見てる内に魅了されそうになる!」

 

 

 ネモが目を輝かせながら言っていると、ヒカリは嬉しそうに笑った。

 

 

「そう言ってもらえて嬉しいです。けど、まだまだですよ。もっと色々な物を見せてあげます」

「ふふっ、だったら私達ももっと輝かないと!」

 

 

 ネモがテラスタルオーブを取り出すと、ヒカリは警戒した様子を見せた。

 

 

「出ましたね、テラスタルオーブ……!」

「昨日はコウキさんがテラスタルがどんなものか味わいましたからね。という事で……イイネイヌ! モモワロウにも届くようにしっかり輝こう!」

「ヌンダッフル!」

 

 

 イイネイヌが答えると、ネモは輝きを放つテラスタルオーブを投げ上げた。そしてイイネイヌが毒タイプのテラスタルジュエルを被ると、ヒカリはそれを見ながら首を傾げた。

 

 

「これは……毒タイプ、ですか?」

「はいっ! イイネイヌは元が毒/格闘タイプで、テラスタイプも毒タイプなので、テラスタルをしている間は通常よりも毒タイプの技の威力が上がるんです!」

「弱点などの補完だけでなく、威力の上昇なども出来るんですね。コンテスト中に更に見た目に磨きをかけるためにテラスタルを使えないかと思っていましたが、コウキ達とのバトルでも使ってみたいです」

「コウキさんとはよくバトルをするんですか?」

 

 

 ネモからの質問にヒカリは笑みを浮かべながら答える。

 

 

「はい。コウキほど強くはないですが、私もバトルは好きですし、この前はお互いに予定がなかったので時折休憩を挟みながら一日中バトルの研究をしていました。コウキの視点とアタシの視点の両方からお互いのバトルスタイルを見て意見を言い合ったのでとても楽しい一日になりましたよ」

「わあ、楽しそう! 私もユウ達と一日中バトルしたいなぁ……!」

「良いと思いますよ。さて、タイプさえわかってしまえば後は楽になりますね。コンルはイイネイヌにサイコキネシス、アトゥイはヒンバスにうずしおです」

「エンペ!」

「メノ」

 

 

 アトゥイがヒンバスに向けてうずしおを飛ばし、コンルが両手をイイネイヌに向けながら目を紫色に輝かせているとネモは嬉しそうに笑った。

 

 

「うずしおで片方の動きを封じながらもう片方の弱点をしっかりと狙ってくる! くぅーっ! やっぱり良いなぁ、このワクワク感! イイネイヌ、避けてからコンルにどくづき! ヒンバスはミラーコート!」

「ヌンダ!」

「ヒンバ!」

 

 

 イイネイヌはその場から跳んでサイコキネシスを避けると、コンルに向けて走りながら腕を軽く引き、ヒンバスは体を虹色に輝かせた。そして、うずしおが反射された事で返ってきた物によってアトゥイがダメージを受ける中、コンルはどくづきをもろに受けて小さく声を漏らし、猛毒状態になった。

 

 

「アトゥイ! コンル!」

「よっし! その調子だよ、二匹とも!」

 

 

 ネモが嬉しそうに言っていると、ヒカリは小さく息をついた。

 

 

「……なるほど、やはり一筋縄ではいかないようですね」

「えへへ、私にとってバトルはやっぱり楽しいものなので研究はいつもしてますし、この子達とも色々な戦い方をしてみたかったんです」

「……そういうところ、コウキみたいですね。では、アタシ達もより気を引き締めましょう。コンル、ゆきげしき」

「メノ」

 

 

 コンルは返事をすると、両手を空に掲げた。そして空から雪が降り始めると、ヒカリは両手を大きく広げた。

 

 

「さあ、始めましょう。この二匹による素敵な雪のショーを」

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