「ギラティナ……たしかコウキさん達がヒスイ時代と現代で二回戦ったポケモンですよね?」
「ああ。まあウォロさんの時は手持ち六匹からのこの姿のギラティナ、そしてもう一つの姿の八連戦だったからだいぶ辛かったけどな。それで、どうしてギラティナを呼んできたんだ?」
「そもそもギラティナは暴れ者だったためにやぶれたせかいに追放されたはず。そして二度に渡って撃退した事で私達に対して強い憎しみを抱いていてもおかしくない。それなのにここで呼び出すなんて何を考えているんですか?」
「順にお答えすると、ギラティナがユウに興味を持ったので呼び出したまでで、ギラティナが暴れだしたところで私が止めるので問題はないと判断しました」
「ギラティナが僕に興味を?」
ユウが不思議そうにしていると、ギラティナはユウに近づき、コウキ達が警戒する中で顔を近づけた。
「ギゴ……」
「ユウ、離れろ……!」
「大丈夫ですよ。ギラティナから敵意は感じませんし、敵意があるなら出てきた時点で暴れ始めると思いますから」
「それはそうですが……」
「とりあえず話をしてみます。シュリも手伝ってもらって良い?」
「ガッテンダシ!」
シュリが胸を張った後、ユウはギラティナの頭に触れた。
「ギラティナ、どうして僕に興味を持ってくれたの?」
『お前の生き方が眩しく見えたのだ。あのウォロという男とは違ってな』
「マブシクダシ?」
『そうだ。奴はアルセウスを従えようとし、我はやぶれたせかいに追放された鬱憤を晴らそうとした。それ故に協力してやったが、あくまでも利害が一致したからに過ぎず、お前に対して抱いたような純粋な興味などはない。お前は弱き者だったが、この地を訪れた事で様々な出会いなどを経て強さを得た。その眩しさと強さはとても興味深い。よって、我も力を貸してやろう』
「ギラティナが僕達の仲間に……!?」
ギラティナが頷くと、シュリはヒレを組んだ。
「コレハホントウニタスカルシ。ネモ、ノコッテルジムハナニタイプダシ?」
「後はノーマルタイプのチャンプルジムとゴーストタイプのフリッジジム、エスパータイプのベイクジムと氷タイプのナッペ山ジムの四つ。ギラティナはゴースト/ドラゴンタイプって聞いてるから、ナッペ山ジム以外で活躍出来るよ。まあ出した瞬間に本当に驚かれるだろうけどね」
「ソレバカリハシカタナイシ。コウキトヒカリ、ソシテアルセウスハドウダシ?」
コウキとヒカリは不安そうに顔を見合わせていたが、やがて揃って息をついた。
「まあギラティナがユウを気に入って自分から志願をしたなら良いか」
「そうですね。不安が心配がないわけではないですが、ミュウや謎のポケモン達すらも気に入るユウさんなら問題ないですね」
「私も問題はありませんよ。ユウ、ギラティナをよろしくお願いしますね」
「はい。ギラティナ、これからよろしくね」
『ああ』
ギラティナが答えた後、ユウはモンスターボールを軽くぶつけた。そしてギラティナがモンスターボールの中に入ると、ユウはボールを優しく撫でた。
「よろしくね、ギラティナ」
「ソウイエバ、ギラティナモソウダケドニックネームヲツケテナイポケモンガナンヒキカイルシ。ナカマハズレハヨクナイシ」
「うん、そうだね。さて、用事も済んだ事だし、そろそろ部屋に戻ろうか」
ユウの言葉にアルセウスを除いた全員が頷いた後、ユウ達は歩き始めた。
「今のポケモンは……」
その姿を一人の人物が陰から静かに見ていた。