翌朝、ユウ達が朝食を食べていると、ユウはネモの頭の上にいるシュリに目を向けた。
「シュリ、結構ネモの頭の上も気に入ってるよね」
「ユウノアタマノウエハシュリノトクトウセキダケド、ネモノアタマノウエモマタチガッタアジワイガアルシ。コレハコレデダレニモユズレナイシ」
「あははっ、嬉しい事言ってくれるね! さて、今日はどうする? 今日こそチャンプルタウンに行ってみる?」
「ダシ。リオガモウスコシソダッテカラニシタカッタケド、イツマデモノバシノバシテモシカタナイシ。イザ、シュツジンダシ!」
「私もそうしたいな。ハルト君がパモットを見つけてくれたお陰で私も格闘タイプをゲット出来たしね」
アオイが笑みを浮かべながら言うと、コウキは頷いてから口を開いた。
「なら、俺達はジムバトルを観戦しようかな」
「そうですね。パルデア地方のジムがどのようなものか気になりますから」
「ジムバトルか……今はやらない事にしてるけど、俺達もいつかはチャレンジしないとな」
「はい。ですがその場合、どこのジムに挑戦したものでしょうか……」
「ソレハオイオイキメルシ。ソレジャアゴハンヲタベタラスグニイクシ!」
揃って頷いた後、ユウ達は朝食を再び食べ始めた。そしてそれから十数分後、シンのテレポートによってユウ達はチャンプルタウンに到着した。
「ふう、着いたよ。ここがチャンプルタウン」
「ここに五個目のジムがあるんだね」
「ナントイウカイイニオイデアフレテルマチダシ」
「たしかに。飲食店とか屋台も多いみたいだし、それが理由かもな」
「ここまで多いとお昼などに迷ってしまいますね」
「実際そうですよ」
その声に驚きながらユウ達が振り返ると、そこにはオールバックのサラリーマン風の男性が立っていた。
「あっ、アオキさん!」
「アオキさんって……この人がチャンプルジムのジムリーダーさん!?」
「そう。アオキさん、この子達は私のクラスメートであり友達で、こちらはシンオウ地方から来ているコウキさんとヒカリさんです」
「シンオウ地方のチャンピオンとコンテストクイーンですか。この後、トップや四天王が集まる予定なので喜びそうですね」
「トップや四天王が……何かの会合ですか?」
アオキは首を横に振る。
「トップ発案の食事会ですよ。宝食堂で行うのでジムテストはその後でお願いしますね」
「ドウシテダシ?」
「チャンプルジムのジムテストはヒントを手に入れて秘密のメニューを注文する事だからね。アオキさん、私達も宝食堂まで行っても良いですか?」
「構いませんよ。では行きましょうか」
アオキの後に続いてユウ達は歩き出す。そして宝食堂の中に入ると、店内は慌ただしさで満ちていた。
「……変ですね」
「ナニガダシ?」
「今回の件は約一週間前にお知らせしていました。それなのにこの慌ただしさ……女将さんに事情を聞きましょう」
ユウ達が店主の女性に近付くと、女性はアオキを見ながら申し訳なさそうな顔をした。
「アオキさん、本当にごめんなさい!」
「女将さん、どうしたのですか?」
「今朝になってお店の子が何人も体調不良で休んじゃったのよ。だから、人が足りなくて……」
「それは困りましたね。さて、どうしたものでしょうか」
アオキが考え始めたその時、ユウは前に進み出た。
「僕に、いえ僕達に手伝わせてください」