ポケットモンスター~偽竜の司令官~   作:九戸政景

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第三百四十五話

「サテ、コマッタシ。ホントハねごとガアレバヨカッタケド、モッテナイカラコソコマッタシ」

「そうだよね。でもまずはリオを起こさないと……」

「フム……ユウ、波導ヲツカッテオコセナイカダシ?」

「波導で……そういう使い方が出来るかはわからないけどやってみるね」

 

 

 ユウは大きく息を吸うと波動を高めた。その瞬間、店内の空気がピンと張りつめた物になり、アオキはほうと息を漏らした。

 

 

「その歳でここまでの雰囲気を漂わせられるとは驚きましたね。ですが驚いている場合でもありません。ネッコアラ、たたきつけるです」

「コア」

 

 

 ネッコアラが再び転がりだし、軽く跳躍した時、ユウは目を強く閉じながら拳をギュッと握った。

 

 

『リオ……!』

 

 

 その瞬間、リオの体が軽く動き、目をカッと開くと同時にネッコアラのたたきつけるを回避した。

 

 

「リオ!」

「ドウニカメザメタミタイダシ! アトハうたうトあくびニキヲツケルダケダシ!」

「それなら……リオ、目を瞑って耳も塞いで!」

「リオ!」

 

 

 リオが目を瞑り耳を塞ぐ形で指示に従うと、アオキは不思議そうな顔をした。

 

 

「視覚と聴覚の遮断……聴覚はうたうの対策になりますが、視覚まで遮断してはより戦いづらくなるはず。何か作戦でもあるのでしょうか?」

「この子にもそれ相応の戦い方があるんです! リオ、波動を高めて!」

「リオ!」

 

 

 リオが波動を高めると、アオキは目を軽く瞑ってから頷いた。

 

 

「なるほど、波導ですか。そのリオルを目覚めさせたのも波導によるものだったんですね」

「その通りです!」

「ソシテハドウヲタカメルコトデソノワザニモシュウチュウシヤスイシ! リオ、はどうだん!」

「リオ!」

 

 

 リオは両手を構えてはどうだんを手の中に溜め始めた。そして手を突き出すと同時にはどうだんは放たれ、真っ直ぐにネッコアラに飛んでいくと、ネッコアラに命中した。

 

 

「コア……」

「はどうだん……なるほど、それが秘策ですか」

 

 

 アオキが淡々と言う中、ネッコアラは仰向けに倒れ目を回した。

 

 

「ネッコアラ、ゲキハダシ!」

「やった……リオ、やったね!」

「リオ!」

 

 

 その瞬間、リオは青い光に包まれ出し、その体が大きな物に変化すると、やがてルカリオに進化を果たした。

 

 

「クォーッ!」

「リオが進化を……!」

「ルカリオニナッタノハカナリノキョウカダシ! サア、コノママガンガンイクシ!」

「うん!」

 

 

 ユウが答えているとアオキはネッコアラをモンスターボールに戻し、別のモンスターボールを取り出した。

 

 

「進化までされるとはだいぶピンチですね。ですが、自分もそう簡単に負けるつもりはありません。出番ですよ、ムクホーク」

 

 

 モンスターボールからムクホークが現れると、アオキはテラスタルオーブを取り出した。

 

 

「テラスタルオーブ……」

「最後の一匹ですからね。では、参ります」

 

 

 アオキはテラスタルオーブを投げ上げた。そしてムクホークがテラスタルをすると、そのテラスタルジュエルにシュリは軽く唸った。

 

 

「ノーマルのテラスタルジュエル……」

「はい。ムクホークはノーマル/飛行タイプなのでノーマルタイプの技がより強化されます。では、行きましょうか」

 

 

 ネクタイを直しながら言うアオキの声に応えてムクホークは大きな鳴き声を上げた。

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