「これでよし」
ポッチャマの手当てを終えてユウが微笑みかけていると、ポッチャマは目に涙を浮かべながら翼と足をバタバタとし始めた。
『うぅー! 悔しいよぉー!』
「わっ……」
「クヤシサデジタバタシテルシ。ヨッポドクヤシカッタミタイダシ」
『それはそうだよ! 勝てなかったどころか全く歯が立たなかったんだから! 悔しくないわけないじゃん!』
「ソレハソウダシ。シュリダッテマケタラクヤシイシ。クヤシイトオモエルノハイイコトダシ」
「そうだね。ところで、どうしてポッチャマは僕達にバトルを挑んできたの?」
ユウが首を傾げていると、シュリはユウを見下ろしながら答えた。
「ドウヤラコウキトヒカリトノバトルヲミテテ、ジブンモオナジヨウニツヨクナリタイトオモッタソウダシ。ソノコウジョウシンハミナライタイトコロダシ」
「そうだね。ヒカリさんのところのアトゥイのように強くなりたい気持ちはわかるし、僕もその気持ちは応援したいな」
「ソレジャアポッチャマモナカマニスルシ?」
「ポッチャマが良いならそうしたいな。ポッチャマ、君はどう? 僕達と一緒に来てくれる?」
手を差し出しながらユウの姿をポッチャマは嬉しそうに見た後、ハッとしてから涙を翼で拭い、そっぽを向きながらその手を取った。
『ま、まあボクの事が気に入ったって言うならついていっても良いよ』
「スナオジャナイシ。ユウ、ツカマエルナラウネルミナモトテツノイサハモダスシ。オモイダシタケド、コノニヒキモニックネームヲツケテナイグミダッタシ」
「そういえばそうだったね。よし、二匹とも出てきて!」
その言葉と共に投げ上げられたモンスターボールからウネルミナモとテツノイサハが現れると、ポッチャマはビクリと体を震わせた。
『うわ……お、おっきぃ……』
「大丈夫だよ、ポッチャマ。二匹とも優しいから」
「ソレハドウカンダシ。ソレデ、ニックネームハドウスルシ?」
「そうだね……ウネルミナモとテツノイサハは後ろの部分がそのまま使えそうだからミナモとイサハにして、ポッチャマはブリザードとみんなを引っ張っていくリードからリドかな。みんなはどう?」
ユウの問いかけに三匹は揃って鳴き声を上げた。
「ミンナイイミタイダシ」
「わかった。それじゃあリド、これからよろしくね」
『うん!』
リドを捕まえ、ミナモとイサハをボールに戻していると、クラベルとハルト達はユウ達に背を向けた。
「では、私もそろそろ失礼しますね」
「僕達も行くよ。またね、みんな」
「うん、またね」
「オタガイニキヲツケテタビヲツヅケルシ」
その言葉に頷いたハルト達とクラベルが去っていくと、ユウはネモ達に話しかけた。
「それじゃあ僕達も行こうか」
「うん。次は土震のヌシのところに行こうか」
「土震のヌシ……予想では地面タイプですが、目撃されている場所はどの辺りでしたか?」
「マップヲマエニミタカンジダトカラフシティノチカクノサバクダシ。ケド、ソノマエニイロイロジュンビシテイクシ」
「そうだね。よし、それじゃあまずはテーブルシティで色々調達しよう」
ネモ達が頷いた後、ユウ達はテーブルシティへ向けて歩き始めた。