ポケットモンスター~偽竜の司令官~   作:九戸政景

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第三百五十四話

「あれってデリバード……だよな? シュリの言う通り、なんだかメタリックな感じだし、なんか体の大部分が銀色だけど……」

「マスマスメカメカシイシ。ケド、イマハコッチノホウガジュウヨウダシ。ネモ、ライラ、トリアエズアノデリバードッポイノヲドコカニヤルシ。ココニイルトアノデリバードッポイノマデダメージヲウケテイラナイヒガイヲウムシ」

「そうだね。行こう、ライラさん!」

「は、はい!」

 

 

 ネモとライラがポケモンと一緒にデリバードらしきへ向かって走っていく中、ユウ達はイダイナキバとテツノワダチに向き直った。

 

 

「レオン、行くよ! ねらいうち!」

「マリルリ、アクアジェット!」

「ウェーニバル、アクアステップ!」

「カムカメ、ハイドロポンプ!」

 

 

 四匹のポケモンがそれぞれ技を使うと、イダイナキバとテツノワダチは唸り声を上げながら怯み、その光景を見ながらネモとライラはそれぞれのポケモンと一緒にデリバードらしきポケモンの目の前で足を止めた。

 

 

「デリバード! ここは危ないから離れた方が良いよ!」

「デリバ?」

「どうしましょう……ユウさんとシュリさんならばこのデリバードとも会話できますが、私達は出来ませんし……」

「うーん……これならセイジ先生からポケモン語も習っておけばよかったかな」

「流石に言語学の先生と言えどもポケモン達の言葉まで堪能とは限らないんじゃ……」

 

 

 ネモの言葉にライラが苦笑いを浮かべる中、デリバードらしきポケモンはネモとライラを見回してからポンと翼を打ち鳴らした。そして身振り手振りで何かを伝え始めた。

 

 

「なんだろ、えーと……丸くて美味しい物、口に運ぶ……もしかしてきのみが欲しいとか?」

「デリ!」

「どうやら当たりのようですね。きのみ……ユウさんならばきのみを下さるどころか料理を作って下さると思いますが、今はバトル中ですからね……」

「だね……とりあえずデリバード、さっきも言ったように今ここは危ないから君は離れていた方がいいよ」

 

 

 ネモがデリバードらしきポケモンに視線を戻すと、そのポケモンはライラの制服の裾を軽く引っ張った。

 

 

「デリ、デリバ!」

「な、なんでしょう……?」

「もしかしてライラさんと一緒に戦いたいんじゃない? デリバード、どう?」

「デリ!」

「デリバード……わかりました、貴方の力をお借りします。共にあの二匹の怒りを静めましょう!」

「デデリデリバ!」

 

 

 デリバードらしきポケモンが答えた後、ネモ達はユウ達のところへと走り始めた。

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