テーブルシティを出発してから約一時間後、歩きながらユウはネモに話しかけた。
「そういえば、僕らは今ピケタウンに向かってるんだっけ?」
「そうだよ。ピケタウンは東にある鉱山地帯で働いている鉱夫さんやその家族の居住区として発展している町で、ナッペ山に行く途中にもあるから立ち寄る人も多いんだ」
「ソノタメニショウバイヲシニクルヤツモオオソウダシ。サテ、ドウコウヲユルシタジョウケンハオボエテルシ?」
ピーニャは静かに頷く。
「ゴーストタイプのジムであるフリッジジム対策としてユウ君のデルビルにバークアウトを教えて欲しいって事だったね。まあダブルバトルをする事になるフリッジジムでは有効ではあるよ。ただ……」
「何か問題があるんですか?」
「問題といえば問題だけどなぁ……ネモさん、どうしようか?」
「まあヒントくらいは良いんじゃない? その問題っていうのはエースに関わる事だしね」
「わかった」
ピーニャは答えると、ユウ達を見回した。
「それじゃあ話すけど、ライムさんのエースは他のジムリーダーと同様に他のタイプからゴーストタイプにテラスタルしてくるみたいだ」
「マアソレハソウテイノハンイナイダシ。トナルト、ソノモトノタイプモキニナルシ。ヘタシタラホントウニオクノテトイウカタチデシテキテ、ソレマデハモトノタイプヲイカシテタタカッテクルカノウセイハアルシ」
「ふふっ、どうだろうね。さて、そんなライムさんのエースなんだけど、バークアウト対策みたいなポケモンなんだよね」
「バークアウト対策? 悪タイプは相性で無効にする事が出来ないどころかゴーストタイプにテラスタルするから弱点になるし……」
ユウが考える中、シュリは小さく唸った。
「ウウム……カンガエラレルノハイロイロアルケド、ソノウチノドレカマデハワカラナイシ。ケド、バークアウトニタヨリキリニナッテハイケナイコトハワカッタカラ、ソコモフクメテタイサクスルシ」
「ライムさんはジムリーダーの中でも上位に位置する強さではあるから、ユウ君達がこれまでに戦ってきたジムリーダーよりも考えないといけない事は多くなるってわけだね。ゴーストタイプ自体がノーマルと格闘の二つを無効にするからそれだけでも戦いづらいわけだし」
「たしかにそうですね……ジムチャレンジ、やはり侮れませんね」
「たしかに。あ、もしかしてあれが……」
「うん。ここがピケタウンだよ!」
目の前に広がる町を見ながらネモは元気よく答えた。